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秘宝じゃなくて至宝になった、Turntable Filmsの大きな一歩
インタビュー・テキスト:渡辺裕也 撮影:永峰拓也(2015/11/06)
常日頃から国内インディーシーンの動きを追っている筆者にとって、京都はいつだって気になる場所だ。いや、これはもはや自分だけの話ではなく、ここ数年のインディー音楽に関心をもってきた人々の共通認識なのだとすら思う。たとえば、「SECOND ROYAL」や「生き埋めレコーズ」といった、京都を拠点とするインディーレーベルの目覚ましい活躍ぶり。または『ボロフェスタ』や『京都音楽博覧会』『いつまでも世界は…』などの地域に根づいたイベントの数々。あるいはそうした動きを支える地元のライブハウスやレコードショップ。そして何よりも、その町からゆたかな音楽を発信しているミュージシャンたちは、京都から離れた場所で暮らす自分のようなリスナーの興味をいつもくすぐってくる。
そんな現在の京都インディーシーンにおける顔役ともいえるバンドが、Turntable Filmsだ。2012年にSECOND ROYALから発表したファーストアルバム『Yellow Yesterday』によって、地元京都に拠点をかまえながらも着実にその名を全国へと浸透させた彼らは、その後も東京のシャムキャッツとスプリットシングルをリリースしたり、リーダーの井上陽介が後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)のソロプロジェクトにギタリストとして参加したりと、その活動の範囲を少しずつ拡大させてきた。そして、11月11日にリリースされるセカンドアルバム『Small Town Talk』は、その後藤正文が主宰するレーベル「only in dreams」からのリリース。これがもう、とにかく素晴らしい作品に仕上がっているのだ。
今作はTurntable Films初の全編日本語詞によるアルバム。それだけでなく、かねてから井上が憧れの存在としてその名を上げてきたカナダのソングライター、サンドロ・ペリがミキシングを担当していることなど、『Small Town Talk』はなにかと気になるトピックの多い作品だ。ということで、今回のインタビューは、まずそのあたりから一つひとつ紐解いていきたいと思う。
Turntable Films(たーんてーぶる ふぃるむず)
井上陽介(Vo&G)、谷健人(Ba)、田村夏季(Dr)が京都にて結成した3ピース・バンド。2010年2月にミニ・アルバム「Parables of Fe-Fum」でデビュー。うち2曲が京都FM”α-station”のヘヴィ・プレイに選出され大きな話題を集めると、「ボロフェスタ」「京都大作戦」「都音楽祭」といった人気フェスにも次々と出演。2012年4月にリリースされたファースト・フル・アルバム『Yellow Yesterday』で、日本のインディーロ作・シーンでの確固たる地位を獲得。翌2013年4月29日、同郷のバンド”くるり”との共同イベント「WHOLE LOVE KYOTO」を京都KBSホールにて、同年8月からは、シャムキャッツとのスプリットアナログ盤を携えての全国ツアーを敢行、共に大成功を収めた。そして2015年11月、アルバムとしては実に3年7ヶ月振りとなる2ndアルバム「Small Town Talk」を、 ASIAN KUNG-FU GENERATION後藤正文が主宰するレーベル「only in dreams」よりリリースする。。
Turntable Films
Turntable Films | only in dreams
今回は自分が日本語詞で作った初めてのアルバムだったから、できればそれをもう一回、まったく違う人の手に委ねてみたかったんですよね。
―2012年に『Yellow Yesterday』をリリースしたとき、井上さんは「いつかサンドロ・ペリと一緒にやるのが夢だ」とおっしゃっていて。
井上:言いましたねぇ。もちろん覚えてますよ。
―それが早くも今回の作品で叶ってしまったんだと思うと、ここまでの3年半という月日は決して長くなかったようにも感じます。そもそも井上さんがサンドロ・ペリの音楽と出会ったのは、トロントに留学していたときだったんですよね?
井上:はい。とは言っても、そのときは別に話しかけたわけでもなくて、ただのいちファンとしてライブを観たってだけなんですけどね。当時は彼もそこまで有名ではなかったし。それが2011年に『Impossible Spaces』というアルバムを出したあたりから、一気に彼の知名度が上がって。
―サンドロ・ペリを中心としたトロント界隈の盛り上がりは、そのあたりから日本にも少しずつ伝わってくるようになりましたよね。
井上:そうですね。中でもサンドロは、音楽的に僕がやりたいと思ってもやれなかったことを実現させている人なんですよね。だから、今回は思い切ってミックスの作業をお願いしたんですけど、そうしたらサンドロの手が空くのを半年くらい待たなあかんことになっちゃって(笑)。それでも「ま、ええか」と。もちろん、日本のエンジニアさんと一緒にやることも可能だったけど、今回はそれとは違うやり方にしたかったので。
―というのは?
井上:それこそ今回のアルバムは、自分が日本語詞で作った初めてのアルバムじゃないですか。つまり、今までの作品とはまったく違うやり方で作ってる。だから、できればその作品をもう一回、自分とはまったく違う角度から見てもらいたかったんです。もっと言うと、僕らが作った音楽を、サンドロ・ペリの耳でもう一度作り直してほしかった。
―つまり、今回のミックスは日本人以外のエンジニアに任せたかったということ? 日本語の意味にとらわれず、あくまでも語感や響きで判断してほしかったというか。
井上:そうそう。だから、今回は彼に任せた時点で「サンドロが音を作ってくれたら、そこからはもう何も直さない」と思っていました。それはなぜかっていうと、僕は「サンドロ・ペリの耳を通した」自分たちの音楽が聴きたかったから。単純な話、僕はサンドロ・ペリの一ファンでもあるし、「彼が手がけた僕らの音楽を聴いてみたい」という気持ちも当然あったので。
―なるほど。サンドロとのコンタクトは、井上さんが直接とったんですか?
井上:はい。「自分は日本でTurntable Filmsというバンドをやっている、井上陽介という者です。以前、トロントであなたのライブを観たこともあって、今回はぜひミックスをお願いしたいんですけど、いくらでやってもらえますか?」みたいなメールを送って。そうしたら返事が来たので、こっちもすぐに「もうちょっと安くしてくれ」と。
―あははは(笑)。
井上:サンドロ、すごく紳士的な人なんですよ。こっちの質問にも丁寧に答えてくれるし、ホンマええ人。しかも、彼は日本の音楽もよく聴いているみたいで、「細野晴臣は天才だ!」って言ってましたね。今回のアルバムのこともすごく褒めてくれて。「すごく楽しんでミックスしました」と言ってもらえたときはもう、天にも昇る気持ちでしたね。
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