ニュース詳細
マラリア感染で腸内細菌などに著しい変化11月7日 8時01分
k10010297481_201511070753_201511070758.mp4
熱帯を中心にまん延し、年間およそ60万人が死亡する感染症のマラリアで、感染すると小腸が出血したり腸内の細菌がバランスを崩したりするなど腸に大きな影響が出ることを群馬大学などの研究グループが解明しました。マラリアの予防や治療につながる研究として期待されています。
解明したのは群馬大学大学院医学系研究科の久枝一教授らの研究グループです。マラリアは熱帯を中心にまん延し年間およそ60万人が死亡する感染症で、感染すると腹痛や下痢、嘔吐といった消化器の症状が多くみられます。しかし、こうした症状が起きるメカニズムについては、ほとんど研究されていませんでした。
久枝教授のグループではマウスをマラリアに感染させ、消化器を観察しました。その結果、マウスの小腸の中で腸管の細胞のはがれや出血がみられたほか、乳酸菌などの善玉菌が減少したうえで、病原性を持つ悪玉菌が増えるなど腸内の細菌のバランスに著しい変化がみられたということです。久枝教授は「腸内の変調を補うことでマラリアの悪化を防げる可能性がある。今後さらに研究を進めて予防法や治療法の開発につなげたい」と話していました。この研究成果は国際科学誌のオンライン版に掲載されています。
久枝教授のグループではマウスをマラリアに感染させ、消化器を観察しました。その結果、マウスの小腸の中で腸管の細胞のはがれや出血がみられたほか、乳酸菌などの善玉菌が減少したうえで、病原性を持つ悪玉菌が増えるなど腸内の細菌のバランスに著しい変化がみられたということです。久枝教授は「腸内の変調を補うことでマラリアの悪化を防げる可能性がある。今後さらに研究を進めて予防法や治療法の開発につなげたい」と話していました。この研究成果は国際科学誌のオンライン版に掲載されています。