聞き手・大平要
2015年11月6日08時31分
米航空最大手、デルタ航空の森本大・日本支社長が朝日新聞のインタビューに応じ、羽田空港の国際化への対応や、航空会社との提携など、日本での戦略を語った。主なやりとりは以下の通り。
――日本政府は、羽田空港の昼間時間帯(午前6時から午後11時)での米国路線開設をめざしています。
「デルタとしては、もともと羽田にあった拠点を、成田空港の開港とともに成田に移した。望んだわけでもない。羽田を国際化するならば、すべての路線を羽田に移したい、というのが一貫した考えだ」
――一部の路線を羽田に移すだけではダメですか。
「まず、成田にある整備工場をどうするか。100人規模の拠点はアジアではここだけで、全体の戦略上も重要だ。2カ所に投資し続けるのは難しい。また、ライバル社との競争上の問題もある」
――具体的には。
「デルタの場合、3分の1以上が米国からアジア、あるいはその逆の乗り継ぎ客だ。ハワイやグアムなどリゾート路線をのぞき、デルタは成田から米7都市とアジア6都市に就航している。この一部が羽田に移ると、これまでのような乗り継ぎができなくなる。アメリカン航空やユナイテッド航空は、提携する日本航空や全日本空輸の運航便で乗り継ぐことができ、不公平だ」
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