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 2020年以降の温暖化対策の国際枠組みを議論する国連の作業部会は23日、5日間の会期を終え閉幕した。先進国と途上国の取り組みの差をどうつけるかや、資金支援、温暖化対策をしても避けられない損失と被害に対する支援のあり方など主要論点で隔たりが大きく、11月末から始まる国連気候変動会議(COP21)に持ち越された。

 作業部会では、共同議長が事前に示していた、次期枠組みの骨組みとなる20ページの合意案について、途上国から「先進国寄りで議論の土台にできない」と反発の声が上がった。全会一致が原則のため、改めて各国から提案を受け付け、最終的に50ページを超える合意案が作られた。

 根底にあるのは、現在の温暖化を招いた先進国がより多くの責任を負うべきだと考える途上国と、途上国も応分の責任を負って欲しいという先進国の対立だ。温室効果ガスの削減を長期的にどこまで目指すのか▽それに向けて各国の目標をどう引き上げるのか▽途上国への資金支援や技術移転をどうするか――。こうした主要な論点では意見の隔たりが大きく、選択肢の整理すら済まなかった。一方で、温暖化の被害を軽減する「適応策」の世界共通目標を掲げることなどについては異論がなかった。

 合意案には「バランスの取れた文書だ」(南アフリカ)と評価する声がある一方、「これでは閣僚に説明ができない」(ロシア)などと進展を疑問視する声もある。COP21議長国仏のトゥビアナ気候変動交渉担当大使は「すべての国の考えが入った案だ。COP21の開幕日には交渉ができる準備をしてきて欲しい」と話した。同大使はこれまで、開幕日に各国首脳を招いていることを明らかにしている。(ボン=香取啓介)