湯地正裕
2015年10月23日23時26分
全国で高級なホテル、旅館を運営する「星野リゾート」(長野県軽井沢町)が、地方都市で都市型ホテルの経営に乗り出した。背景には、観光客の行動や好みの変化がある。市街地のホテルに泊まって温泉や観光地を周遊する需要が高まっており、都市観光を収益の柱の一つに加える。
星野リゾートは7月、福岡、金沢、富山、広島の各市中心部にあるシティーホテル「ANAクラウンプラザ」の土地、建物を米系投資ファンドから買い取った。買収額は約400億円で、同社にとって過去最大の投資案件だった。
その一つ「ANAクラウンプラザホテル福岡」は、JR博多駅の近くにある。客室数は320室。福岡市内でも有数の老舗(しにせ)ホテルだ。最近は「爆買い」の中国人をはじめ、外国人観光客の宿泊が増え、高稼働がつづく。福岡県内全体でも、シティーホテルの昨年の稼働率は78%で、前年より3ポイント上昇した。
星野リゾートは、高級感や手厚い接客サービスを売りに、軽井沢や京都、沖縄で高級ホテル「星のや」、有名温泉地では旅館「界」などを展開してきた。それが、なぜ対極にある都市型ホテルに進出するのか。
星野佳路(よしはる)代表は、理由をこう明かす。
「温泉地の宿泊客が、都市のビジネスホテルに奪われてしまっていて、非常に気になっていました」
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