社畜がキレて辞めた話2の続き
繁忙期になると業務は熾烈を極め、嫌悪さは加速し、一触即発状態。
食品加工会社ってよく消費期限偽造とか衛生管理のずさんさとかTVで見ません?
ありましたよ 普通に。
ラベル貼り替え
容器の移し替え
消費期限偽造
加工機械の不潔さ
汚い床に落とした製品を商品に
そこら中ネズミが走ってる
書ききれないですわ。
繁忙期になるとその辺の管理は更にずさんになり、ちらほら返品、クレームの話も聞こえてくる。
上層部キレる→ゴマすり責任転嫁→オレ、パート怒られる→上層部の風当たり強くなる→オレ、パート萎縮して奴隷状態。
悪循環これに極まるでしたね。
約一ヶ月半の間勤務時間は朝4時から夜9時過ぎまで。
休日無し。
痩せるわ、寝れないわ、イラつくわで大変でしたよ。
それでも我慢しましたよ。
ボーナスですから。
繁忙期の真っ只中にボーナスの支給日が来ました。
オレは初ボーナスだったので支給の仕組みなどわからず、他部署の人達に聞いて回ったんだ。
明細書来るよ
そう言われ、その明細書なる物を待ちながら熾烈な業務をこなして、午後の休憩。
休憩室では他部署の人達が明細書を見ながら談笑していた。
オレ貰ってないんすけど
他部署の人達はおかしいね?と言いながら午後の仕事に戻っていった。
オレは悶々としながらゴマすりがやりたい放題の現場に戻ってヘコヘコイソイソと仕事を続け、本来の定時である17時を待った。
17時に守銭奴専務が明細書を持って来るはず
なんの根拠もない願望を抱きながら終わりの見えない作業を続け、18時を回った辺りでトイレに向かった。
トイレの前の喫煙所でギャンブル婿がタバコを吸っていたので
あれ?今日ボーナスですよね?
って聞いてみた。
そうだよ。皆に支給しただろ。
だって。
嫁に電話し、振込確認をしたところ
入金無し
瞬間的に沸騰したオレの怒りはまずゴマすりに向かった。
修羅場の現場のドアを蹴飛ばし、ゴマすりの前に立つとオレは目出し帽を剥ぎ取り、ゴムの前掛けを地面に叩きつけ、斜め上からゴマすりを見下し、低い声で冷静に
ボーナス入ってないんで帰るっすわ
と吐き捨て、修羅場の現場を放棄し帰ろうとした。
はぁ?何言ってんだ!仕事どーするんだ‼?
と、ゴマすり。
被せ気味に
うっせんだよこの野郎‼ 〇すぞ‼
と、オレ。
ビビったゴマすりが
わかった、少し冷静に、な?な?
と諭すがオレの怒りは収まらず、ゴマすりに対する恨みと相まって更にヒートアップ。
冷静だっていってんだろ‼ どけ 邪魔だ‼
冷静じゃありませんね(笑)
わかった、まず事務所いこ?ね?ね?
と、ゴマすりに半ば強引に事務所に連れて行かれたんだ。
事務所につくと、守銭奴専務が
何?仕事終わったの?納期間に合うの?と面倒くさそうにゴマすりに問いかけた。
それを割ってオレは
ボーナス入ってないんすけど?
守銭奴に噛み付いた。
守銭奴はクレームがきたのはお前にも責任がある。よってボーナスは出さない的な事をネチネチ言ってきた。
はぁ?
ふざけんなよ?
なんの為に不眠不休で働いたと思ってんだ?
視界に入ったゴミ箱を蹴飛ばし、守銭奴に詰め寄り
よーし、わかった。ボーナス出さねぇならタイムカードのコピー労基に出して、偽造の証拠の写真を保健所に出すからな?
そう言って守銭奴を睨みつけた。
ちょ、ちょ、ちょっと待って、ね?
守銭奴は態度を急変させ、続けざまに
実は全額は出せないけど、少し用意してあるの、ちょっと待ってて
と、慌てて奥にひっこみ、子供に渡すようなポチ袋を手に戻ってきた。
少しだけど、ね?
オレはポチ袋を守銭奴を睨みながら受け取り、目の前で中の札を取り出した。
はぁ?たった3万?なめてんのか?
まぁいいや
あ、明日からこねーから退職に必要な書類郵送しとけ
な?
そう言い残し、唖然と見ていたゴマすりに
世話になったな お?
と凄み、事務所を後にした。
まだ営業してるみたいだね。
いい経験させて貰ったよ。
同族経営の会社には二度と近づかないよ