トルコ政府「テロ実行犯捜査は最終段階」

10月17日 6時55分

トルコの首都アンカラで先週起きたテロ事件について、トルコ政府は「実行犯の捜査は最終段階にある」と捜査の進展を強調し、犠牲者が１００人を超えるなか、テロを防げなかったという政府への批判を抑えようというねらいもあるとみられます。

この事件は今月１０日、トルコの首都アンカラで政府軍とクルド人武装組織の和平を訴えるデモが行われていた際に、爆発が２回相次いで起きたもので、トルコの捜査当局は１６日、死亡した人が５人増えて１０２人になったことを明らかにしました。
捜査当局は、男２人が自爆テロを実行したとみて捜査を続けていて、クルトゥルムシュ副首相は１６日、「実行犯の捜査は最終段階にある」と述べ、実行犯はほぼ特定しつつあると強調しました。
トルコではテロを防げなかったとして、各地で政府への抗議行動が行われており、トルコ政府は事件から１７日で１週間となるのを前に、捜査の進展を強調することで政府に対する批判の広がりを抑えようというねらいもあるとみられます。
ただ、焦点となっている事件の背後関係について、クルトゥルムシュ副首相は「早期に明らかにされるように願っている」と述べるにとどまり、過激派組織ＩＳ＝イスラミックステートやクルド人武装組織などの関与がないか調べているものの、捜査の具体的な進ちょくは明らかにしていません。