五輪エンブレムや東京都のオリンピックを推進するための新ロゴの件で「パクリ」にみなさん敏感になっているとおもいます。
世の中には似ている物で溢れている
パクリに敏感になると世の中って似たような物で溢れていることにも気づかされるでしょう。
みなさんも音楽を聴いていて、似たような曲に出会ったことがあるはずです。絵画を観て「これってあの絵に似てない?」とおもってしまうような作品を観たこともあるでしょう。
そういった作品たちは単なるパクリではなく「オマージュ」と呼ばれるモノです。
オマージュとは「敬意」、「尊敬」という意味で、素晴らしい作品に対して作り手が尊敬の念を込めて、あえてその要素を取り入れる行為のことをいいます。
有名映画のシーンでも過去の名作にオマージュされた作品は数多く存在します。
例えば、興行収入世界歴代1位の「アバター」の監督は、ジブリ映画の大ファンで「もののけ姫」に影響されたシーンがあるのです。
大ヒット映画の「マトリックス」も漫画「 AKIRA」に影響されています。
また、日本を代表する漫画ドラゴンボールは「西遊記」を題材にして描かれています。
しかし、これらの作品たちをパクリだと唱える人はいません。
アバターもマトリックスもドラゴンボールも名作に敬意を払って作られたオマージュだからです。
ココ・シャネルの言葉でも模倣に関しての言葉が残されています。
模倣の中には、ちょっとした愛情が含まれているから。
— COCO CHANEL bot (@coco_chanel_bot) 2015, 10月 16
パクリとオマージュの違い。
パクリとオマージュの違いはどんなところにあるかというと、ツイッターに良い感じにまとめられたつぶやきを発見しました。
これ2chでみつけたけど、なるほどなと思いました。
・バレて困るのがパクリ
・バレると嬉しいのがオマージュ
・バレないと困るのがパロディー
— Baron Terry Katze (@telsaku) 2015, 8月 19
今回の五輪エンブレムの件の反応を見てもバレては困るような節がありました。
オマージュ作品というのは模倣はしていても、それ以上に作品に対して自分たちの熱情や「色」を込めて仕上げています。
ですから、たとえ似ていても模倣された側は不快にならない。むしろ、模倣されたことを喜ぶのです
ぶっちゃけ、世の中に完全なオリジナル作品など存在しません。
どのような最先端な作品、製品にも過去の何かに影響されており、過去のモノに新しいエッセンスを積み重ねることで生まれたモノばかりだからです。
ですから、何かに似ているモノを観ても、すぐに「パクリ」だと断罪するのはナンセンスです。「オマージュ」という言葉を覚えておきましょう。
何かしらの作品が発表されるとすぐに「パクリ疑惑」が浮上するような窮屈な社会では優れたクリエイターは育ちにくいですからね。
ちなみに、ぼくはイイとおもったのモノは敬意を払ってがんがんパクっていきますよ。
わっしょい!