こんにちは。仕事は接客業、趣味はランニングと読書の貫洞です。
わたしは接客業を始めてもう20年になります。人生の半分は接客していたということになりますね。(高校一年から始めたアルバイトもカウントしています)
接客が嫌になった日。
つらくて仕事に行けなかった日。
頭の中が真っ白になった日。
人格を全否定されて鬱になった日。
自分が悪くないのにクビになった日
いろんな経験があって今があるわけですが、今、接客において何か特別なことをしているか? 特別マナーが良いのか? と言われると、実はそうでもありません。ただし、ものすごく冷静になったと思います。
怒っているお客が目の前にいるとして、ノリで怒っているのか、本当に怒っているのか、怒ることが目的で怒っているのかを見極めることができるようになりました。
ノリで怒っている人には冗談が有効です。わざと噛むとか、うまいタイミングで冗談を言うことで雰囲気が一気に変わります。本当に怒っている人の場合は、まず話を聞く事が有効です。怒ることが目的で怒っている人に対しては、怒りの矛先が自分なのかを明確にすることで回避できます。
ものすごくさらっと書きましたが、実は上記の「切り分け」が出来ていない人が結構多いです。クレーム対応の記事なんかを読んでも、上記の「ノリで怒っている人は笑わせるのが有効」とか、あまり書いてないですね。確かに冗談を言うのは、切り分けをミスった場合の被害が大きいので、あまりやらない方がいいかも知れないです。(ミスった場合にうまくすっとぼけて別の対応に切り替えることができる人しかやっちゃだめ)
また、怒ることが目的の人は怒りに勢いがあるので、その怒りの矛に刺されて(ロックオンされて)しまうことが多いです。うまく間合いを取って、「それって…わたしが悪い? わたしがあなたの気分を害した?」とやんわり聞くと意外と「あなたが悪いわけじゃないんだけど…」とシュンとなってくれます。そこからは「じゃあ、あなたの怒りはこうですね、じゃあ、こうこうこうしましょうね」と、一緒に怒りを解消するサポーターの立場を取ることができます。
しかし多くの場合、企業研修では「企業の看板を掲げている以上、誰がやった失敗であっても企業の顔として真摯に謝罪すること」が推奨されています。
わたしは、これは少し違うと思います。
お客が求めているのは、それぞれの心のもやもやを晴らすことです。それができるのは、冷静で「平たい心」を持った店員であると思います。
映画「テルマエ・ロマエ」の主人公、阿部寛の有名なセリフがあります。
古代ローマから現代日本にワープして来た阿部寛。到着地点は必ずお風呂。
そこで彼が日本人を見て一言
「平たい顔族っ…!」
…全然関係ないだろと思われるかもしれないですが、クレーム対応してるときいつもこの顔とこの言葉を思い出すんですよ。口の中でつぶやきます。
「平たい顔族…」
ひらたい、って言葉自体けっこうおかしみがありますよね。平たいと書いて「ひらたい」ってなかなか面白い。心の中も、凹凸があるからイライラしたり人の感情に揺さぶられたりするので、平たくする。自分の意思で自分の心を平たくする。そうすることで、目の前の人間の怒りの種類が判別できてくる。対応の判別ができます。(料理好きな人が一口食べてレシピ書けたり、プログラミングできる人がゲームアプリの画面見てコードが書けたりする感覚と似てるかな)
目の前の人間の感情を切り分けて、適した対応でもって怒りの爆発を防いだり、余分な爆発をしないように導いたり、導火線を切ってしまったりする。
このときに必要なのは、冷静で平たい心です。
優しさとか気配りは、自分の使いたいタイミングで使う「ツール」です。心を育てるという考え方もありますが、同時進行で「平たい心」も備えた方が長期間働けると思います。
平たい心を持つ以前のわたしは、2年働いて1年廃人とかそんな感じで、かなり消耗していましたから。平たくなってからは消耗がガクンと減りました。もちろんこの「平たさ」は、誰も教えてくれませんでした。お客様の目をよく見ろといいますが、中には魔物もいます。魔物と目を合わせたら、弱い人は負けます。最後は自分で学んだことが自分を守る一番の盾になります。
少しでも参考になれば幸いです。
あんまりならないか。。。
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それじゃあ、また明日!
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