ソウル市江南地区一帯で偽造したクレジットカードを用い、約3700万ウォン(約390万円)の決済をしたマレーシア人の女2人が警察に逮捕された。水西警察署は15日「先月以降計3回にわたり、韓国に入国して(偽造クレジットカードで)ブランド品を購入し、マレーシアで転売した容疑で、P容疑者(27)とA容疑者(31)を逮捕した」と発表した。
マレーシア国籍の両容疑者は今月9日、ソウル市江南区の特級ホテルで宿泊の手続きをした際、偽造されたクレジットカードで宿泊代金60万ウォン(約6万3000円)の決済をした。ところが、カード会社からの承認が下りなかった。ホテルの従業員はすぐさま、ホテルが管理している、偽造が疑われるクレジットカードのリストを調べた。P容疑者が決済のため差し出したカードは、先月にある米国人が国際電話で「私のカードが偽造されて使われているようだ」とホテルに連絡したものだった。ホテルの従業員が両容疑者に対し「カードに問題があるようだ」と追及したところ、両容疑者は逃走した。従業員からの通報を受け出動した警察は、近くの別のホテルで両容疑者を検挙した。両容疑者のかばんからは、偽造されたクレジットカード28枚が出てきた。どれも名義人は異なっていた。
P容疑者は今回を含め、先月以降に3回韓国に入国した。先月、インターネットで「韓国で無制限にクレジットカードを使用でき、ブランド品も購入できるようにする」という広告を見て、マレーシアのカード偽造グループと接触した。偽造されたカードを用い、韓国で購入したブランド品をマレーシアの偽造グループに渡すと、代金の10%を手数料として受け取るという仕組みだった。偽造されたカードを受け取ったP容疑者は、先月に2回韓国に入国し、江南地区のデパートでバッグや時計など2000万ウォン(約210万円)相当のブランド品を購入した。
偽造されたカードで特級ホテルに宿泊し、ブランド品を購入して、手数料まで手にすることですっかり味を占めたP容疑者は、友人のA容疑者も誘い、今月9日に韓国に入国した。A容疑者は夫がマレーシアで麻薬を使用したとして裁判を受けており、資金が必要な状況だった。だが今回は、ブランド品を購入することも叶わず、警察に検挙されることになった。