韓米首脳会談前の14日午後。外信記者たちが集まったナショナル・プレス・ビルでは両国首脳がどのような話を交わすかについて、米国務省の記者会見が行われた。マーク・リッパート駐韓米国大使とホワイトハウスのアジア担当責任者も出席した。記者会見では韓米同盟が強固であることや今後の発展方向が説明され、両国は新たな地平を共に切り開いていけると述べられた。
記者たちの質問の時間に移ると、日本のテレビ局の記者たちが手を挙げた。彼らは「韓中関係について質問したい」「米国は朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が(北京で)閲兵式に出席し、中国人民解放軍(PLA)の軍事パレードを見たことに代表される韓中関係の発展に満足しているか」と質問した。別の日本人記者は「米国は韓中日3カ国の関係改善を口にするが、新たな確執関係が生じた」として、最近中国が韓国などと協力して旧日本軍が強制動員した慰安婦関連資料を国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界文化遺産に登録するため協力することにしたことを問題視した。その上で、「米国はこれに対してどれくらい心配しているのか」とまで質問した。さらに別の日本人記者は「(中国の軍事パレードで)習近平中国国家主席とプーチン露大統領の間に朴大統領が立っている場面はかなり象徴的ではなかったか」「韓国は米国の利益に反する行動をしたのではないか」と質問を浴びせた。
ワシントンのある外交筋は「日本は何かを思い立ったようだ。報道機関まで一つになって韓米関係に何か問題があるかのように見せようと必死になっている様子が随所に見られる」と言った。
この日だけでなく、国務省の記者会見で日本人記者たちは機会さえあれば韓米関係を疎遠にさせるような意図がうかがえる質問を次々と繰り出している。ワシントンD.C.の各所で開催されるセミナーでも同様のことが相次いでいる。
米国家安全保障会議(NSC)のダニエル・クリテンブリンク・アジア上級部長は、日本人記者たちの執拗(しつよう)な質問に「韓中関係と韓米関係はゼロサム(zero-sum)ではない」と答えた。韓中間の関係発展が韓米の同盟関係を弱体化させることはないという意味だ。質問が相次ぐと、同上級部長は「同じ答えを繰り返すことになるが…」とまで言った。日本人記者たちが痛ましく思えた。