韓銀、今年の成長率予測2.7%に下方修正

 韓国銀行は15日、今年の韓国の経済成長率予測値を今年7月に発表した2.8%から2.7%へと引き下げた。来年の成長率についても当初の3.3%から3.2%へと修正した。

 韓銀は今年の成長率を下方修正した理由について、年内に景気がさらに後退するのではなく、今年6月の中東呼吸器症候群(MERS)感染拡大による影響が予想より大きかった点を挙げた。今年下半期の成長率は3.0%になると予想した。

 李柱烈(イ・ジュヨル)韓銀総裁は「第3四半期(7-9月)は成長が回復し、年末まで続くとみている」と述べた。

 今年の経常収支黒字は当初予想の980億ドルを上回る1100億ドルに達すると予想した。輸出の不振が続いているが、輸入の減少幅の方が大きい不況型黒字が続いているためだ。原油価格の下落を受け、今年の消費者物価上昇率は0.7%にとどまると予想した。

 一方、韓銀金融通貨委員会は同日の定例会議で、基準金利を年1.5%に据え置くことを満場一致で決定した。金利据え置きは4カ月連続となる。

 李総裁は記者団に対し、「米国の利上げ可能性、中国の景気後退など外部にリスク要因が存在するが、内需を中心に韓国経済が回復を維持している」と述べ、景気浮揚のために追加利下げを行う状況ではないとの認識を示した。

 記者団が「破綻企業を整理するなど政府が積極的に企業構造調整を進める場合、雇用不安などで景気が後退すれば、追加利下げを行う考えはあるか」と質問したのに対し、李総裁は「(利下げの)必要性があるという論理には同意するが、一方でこれまでの低金利の長期化で競争力を失った企業、経営が限界に達した企業が増えた状況である点もバランスを持って考慮していく」と述べた。

李陳錫(イ・ジンソク)記者
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