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 マイナンバー制度に関連するシステム契約を巡る汚職事件で、収賄容疑で逮捕された厚生労働省情報政策担当参事官室の室長補佐、中安一幸容疑者(45)が契約成立の約10日前に業者側から現金を受け取っていたことが、捜査関係者への取材で分かった。

 業者選定は複数の業者が提案内容を競う「企画競争」方式だった。発注や業者選定に関わる立場にあった中安容疑者が業者側が契約できることを見越したうえで現金を要求していたとみて、警視庁は14日朝、東京・霞が関の厚労省の家宅捜索を始めた。

 捜査関係者によると、システム開発会社が厚労省と2件の契約を計約2億1400万円で結んだのは2011年11月中旬。中安容疑者は同月上旬に東京都千代田区にある同社を訪れ、当時の社長(72)から現金100万円を手渡しで受け取ったという。