一方、祖父の金日成主席や父の金正日(キム・ジョンイル)総書記への言及は今回それぞれ3回で、3年前の18回と17回に比べ大幅に減少した。金榕炫教授は「金正恩第1書記は金日成・金正日時代を整理し、本格的に自身の時代を開始しようとしているということだ」と言った。また、12年の演説では「軍事」「武力」など挑発的な単語がそれぞれ7回登場したが、今回の演説では共に1回に減少した。これは、中国共産党序列5位の劉雲山・政治局常務委員が今回の行事に出席し、対外的な関心が高まっていることを考慮したためと思われる。このほか、3年前は「平和」「統一」という単語がそれぞれ3回登場したが、今回は「平和」が1回だけで、「統一」は言及がなかった。「自主」(7回→2回)、「経済」(3回→2回)という言葉への言及回数も3年前に比べて減少した。南北関係については言及がなかった。
金正恩第1書記の演説内容だけでなく、声や態度もかなり変わったという声がある。専門家らは「金正恩第1書記は3年前も金日成主席の声をまねていたが、トーンが低く自信がなさそうに見えた。だが、今回は北朝鮮の映画に出てくる金日成主席役の声を完ぺきに再現していた」と評価した。国策研究所関係者は「北朝鮮の住民に与える影響を考え、金日成主席の声をそのまま再現できるよう発声練習をたくさんしたようだ」と言った。
演説時の態度も変わった。3年前は緊張して観衆をまっすぐ見られず、原稿から目を離せなかった。体を揺すり続ける様子も見られた。しかし、今回は体を大きく揺することはなく、拍手が巻き起こると顔を上げて観衆をまっすぐ見つめた。金正恩第1書記が終始両手を演壇に載せて演説したことについては、高度肥満が原因で関節や脊椎(せきつい)などに異常があるからだろうという見方もある。
金正恩第1書記は壇上で頻繁に劉雲山常務委員と話を交わす姿を見せた。行事の最後には、劉雲山常務委員の手を握り、高く上げた。高麗大学の南成旭(ナム・ソンウク)教授は「会場を華やかにした中国に対する感謝と共に、中朝関係が回復していることをアピールしようという意図だろう」と分析した。