第3次安倍改造内閣、タカ派色鮮明に

「1億総活躍担当相」の側近の加藤氏
農水相には「河野談話見直し」主張の森山氏
沖縄・北方担当相には「竹島の日」行事に出席した島尻氏

 当時の懇談会に加藤氏と共に同席した、萩生田光一・自民党総裁特別補佐が加藤氏の後任の官房副長官となった。萩生田氏は昨年、旧日本軍の慰安婦問題を認めた「河野談話」を検証する取り組みを主導した。今年8月15日には安倍首相の代理として靖国神社に行き、安倍首相が提供した供物を奉納した。

 ほかの閣僚はどんな人たちなのか。文部科学相に任命された馳浩氏は、高校教諭やプロレスラーを経て政界入りした。「日本も自主的な国防力を兼ね備えるべきだ」「日本の教科書に、韓国が竹島(独島)を不法占拠しているという事実をもっと記載すべきだ」などと主張してきた。農林水産相に任命された森山裕氏も「首相が靖国神社に参拝することは何ら問題ない」「村山談話と河野談話を見直すべきだ」などと主張したことがある。

 新たに任命された女性閣僚2人も、安倍首相の下で力を付けてきた。丸川珠代環境相はアナウンサー時代に安倍首相と出会い、その支援を受けて政界入りした。沖縄・北方担当相に任命された島尻安伊子氏も「安倍スクール」に属する。2013年、島根県が主催した「竹島の日」記念式典に内閣を代表して初めて出席した人物がまさに島尻氏だった。

 来年7月の参議院銀選挙以降、憲法改正を推進していくというのが、自民党内のタカ派のロードマップだ。政治色が薄い内容の第1次憲法改正を行った後、国民の拒否感が薄れた段階で第2次改正を行い、戦争の放棄をうたった第9条を改正しようという発想だ。

東京=金秀恵(キム・スヘ)特派員
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