第3次安倍改造内閣、タカ派色鮮明に

「1億総活躍担当相」の側近の加藤氏
農水相には「河野談話見直し」主張の森山氏
沖縄・北方担当相には「竹島の日」行事に出席した島尻氏

 日本の安倍晋三首相が内閣の陣容を一新した。2006-07年の第1次内閣も含めれば4度目、12年末の再登板以降では3度目の組閣となる(原文ママ)。今回の内閣改造で安倍首相は、リーダーシップをより強化するとともに、自らのカラーをさらに明確に示した。

 19人の閣僚のうち9人だけ残し、残る10人を交代させた。留任した9人は、いわゆるアベノミクス(安倍首相の経済政策)や安全保障関連法制の担当者と、安倍首相の「腹心」である菅義偉官房長官などだ。一方、新たに入閣した10人のうち多くは右派の人物だ。このような人事は、安倍首相が今後の目標として経済成長と憲法改正を掲げていることと一致する。安倍首相は7日夜の記者会見で「これからも経済最優先」とする一方「時代が求める憲法の姿について国民的な論議を続けていく」と述べた。

 安倍首相は少子高齢化を克服するとして「1億総活躍担当相」というポストを設け、自らの側近である加藤勝信・前官房副長官を任命した。加藤氏は「拉致問題担当相」と「女性活躍担当相」も兼任する。

 加藤氏は経済官僚出身で、過去3年間に200回近くも安倍首相と会っており、安倍首相の「参謀」といえる。安倍政権は主な省庁の局長級の人事まで影響力を行使しているが、今年夏の人事の際には加藤氏がその実務を担当した。極右派の小説家・百田尚樹氏が、安倍首相を支持する自民党内のタカ派議員たちの前で「批判的な新聞社をつぶすべきだ」と発言したとき、加藤氏も官房副長官(副スポークスマン)として同席し、問題になった。

東京=金秀恵(キム・スヘ)特派員
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