昨年4月に沈没した韓国旅客船「セウォル号」の引き揚げ準備作業をしていた中国人潜水士がガス爆発で負傷したことが6日、分かった。
全羅南道消防本部によると、5日午前7時45分ごろ、全羅南道珍島郡沖の沈没事故現場で水中作業をしていた引き揚げ受託業者・上海サルベージ所属の潜水士(43)が、ガス爆発により顔や体にけがを負ったという。
この潜水士は事故直後に意識を失い、減圧室に移され1時間ほど治療を受けた後に病院へ運ばれた。現在、減圧症による腹膜炎を患い全身に筋肉痛がみられるものの、心臓や肺などほかの器官には異常がないという。
韓国海洋水産部(省に相当)は、水中で酸素を利用してスクリュープロペラを切断していたところ、特定部位に固まった酸素が火花と反応して爆発が起きたと推定している。治療の経過を踏まえ、現場に復帰させるか本国に帰国させるかを決める方針だ。