TPP大筋合意:「中国崛起」防ぎたい米国、逆襲狙う中国

 クリントン氏は国務長官在任中にTPPを支持したが、民主党の主な支持基盤である労働者層を意識し、大統領選出馬以降はあいまいな態度を取っている。TPP加盟国は後続の実務レベル交渉を経て、2-3カ月以内に協定の最終文案を作成し、国内での承認手続きを踏むことになる。しかし、米国は来年の選挙を控え、特定の業界が与野党に圧力をかける可能性が高く、協定文は公表されれば、予想外の状況が生じることがあり得る。このため、TPP承認が次の政権に持ち越され、発効が2017年以降にずれ込むとの見方もある。韓米自由貿易協定(FTA)も2007年4月に合意に至りながら、公式に発行したのは12年3月のことだ。

 中国商務省は6日、「TPPがアジア太平洋地域の経済活性化に役立つことを望む」とする声明をウェブサイトに掲載した。しかし、環球時報は同日、「TPPと一帯一路が対立する経済圏として認識される可能性がある」と懸念を示した。中国国際問題研究所の阮宗沢副所長は「中国を政治的にTPPから排除すれば、苦い経験をすることになる」と指摘した。中国の輸出の50%以上が米国と東アジアに集中している。

 中国は特に輸出品目が似ているベトナムのTPP加盟に注目している。関税が低下したベトナムの輸出品が中国製品の代わりに米国市場を占領すれば、「世界の工場」という看板をベトナムに明け渡すことになりかねない。このため、中国はTPPを無視してばかりもいられないが、国家発展改革委員会の張建平主任は「中国のTPP参加は短期的に難しいのではないか」と述べた。中国市場をTPPのレベルで大幅に開放するのは不可能だからだ。

 中国はTPPを乗り越えるため、自国主導の東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定の締結を積極的に目指すとみられる。RCEPは東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国と韓国、中国、日本、オーストラリア、インド、ニュージーランドという16カ国の自由貿易協定で、年内合意を目標にしている。

ワシントン=ユン・ジョンホ特派員 , 北京=アン・ヨンヒョン特派員
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