錦糸町駅に足しげく通っている、ちょっと変り種のラーメン屋さんがある。「麺や佐市」だ。店内はカウンターだけで10席ちょっと。綺麗な店内には女性客の姿も目立つ。
変わり種といっても、珍味や奇食系というわけではない。スープのダシを『牡蠣』からとる、牡蠣ラーメン専門店なのである。ハマグリからダシをとるラーメン屋こそあれど、牡蠣ダシというのはなかなか珍しい。
▲牡蠣ラーメン 900円
毎回欠かすことなく食するのが、こちらの牡蠣ラーメンだ。
ネギの上にどっさり盛られた海苔、そして、三つ葉とソテーされたぷりぷりの牡蠣が2つトッピングされている。
牡蠣2つの代わりにちょっとレア気味なチャーシューがのってるラーメンもあるんだけれど、せっかく佐市に来たのなら、とことんまで牡蠣を堪能したい。
牡蠣はバターでソテーされていて、食欲をそそる香りを漂わせている。かじるとジワッと汁が出てくるのがたまらないんだな。
このラーメン、たんに牡蠣が入ってるだけじゃなくって、スープまで牡蠣の味。超濃厚でとろっとろのスープは、天下一品のラーメンスープに劣らぬほどの濃度を誇る。
カニに蟹ミソが詰まっているように、カキにも味噌があったのならば、こんな味がするんだろうなあって空想しちゃうぐらい、旨みが凝縮されている。
某牛丼チェーン店も、サービス味噌汁じゃなくって、このスープをどうにか出してくれないもんかなあ。
▲牡蠣めし 450円
「牡蠣ラーメンだけでは摂取カキ量が足りない!」という牡蠣ジャンキーは、サイドメニューの牡蠣めしを頼むといいだろう。
こちらには4つも牡蠣の身がのっているので、ラーメンとあわせて6つ摂取できるのだ。 「さらにもっと!」という業の深い方には、生ガキのメニューもあるぞ。
牡蠣めしもいいんだけど、私のおすすめは俄然、普通の白飯だ。ランチタイムならばサービスでタダでついてくる。
濃厚な牡蠣スープをたっぷりと白飯にぶっかけて、勢いよくすするのだ。旨い、あまりに旨すぎる。カレーに匹敵するほどの、白飯との相性だ。ごはんがススムくんだったら、おかわりを無限に繰り返し、頭が破裂するほど米を食い続けるんじゃないかと不安になるぐらい、白飯がすすむ。
取材したお店
作者:松澤茂信(まつざわしげのぶ)
東京別視点ガイド編集長。
るるぶとか東京ウォーカーが積極的に載せないようなとこばっかし巡ってます。
そういう人生です。けっこー楽しいです。
(編集:編集プロダクション studio woofoo by GMO)
東京別視点ガイド:http://www.another-tokyo.com/
Twitter:https://twitter.com/matsuzawa_s