小窓です。
先日、友人と会いました。
普段とても元気な子なのに、妙にふさぎ込んでいるので「どうした?」と聞いてみた。
「高校生の時に好きだった某バンドのライブがあったので、見に行ってきたんだけど…」とのことでした。
その某バンドは1990年代のビジュアル系バンドで、一般的にはそれほど有名ではないけれど一部のバンギャル達の間ではとても人気のあった実力派らしいです。(私も詳しくは知らない)
往年のファンであったバンドのライブを見に行ったにしてはテンションが低いので、さらに聞いてみると、どうやら彼女はライブ後に同じくライブに行った人の感想を見たくて、ネットで検索してみたんだとか。
すると、インターネットの暗部サイト(2的なところ)で、その某バンドのメンバーたちは、
「劣化がひどい」
「終わったね」
「昔はかっこよかったのに」
「ただのおじさんじゃんww」
「あのビジュアルじゃお金払いたくないレベル」
「なんかガッカリした」
とまぁ、散々な言われようだったらしいのです。
それについて、友人はとても憤慨しており「劣化って何なの?」と私に聞いてきました。
劣化[名](スル)ーれっか
以前に比べ品質・性質などが悪くなること。
昨今では芸能人に対し、過去ほどの輝きが見られなくなった時などに用いられる。
と一応説明したのですが、友人の怒りは収まりません。
「人間なら誰だって年を取るでしょ。年取ってもそこら辺のおじさんたちに比べれば遥かにかっこいいし、演奏技術も落ちてなかった。見た目だけで劣化とか言われて、しかも私と同じファンの人達がそう言ってるんだよ。文句言ってる人たちだって年取るのに、どうしてそんな好き勝手に言えるの」
「そうだねぇ」
「正直言えば、私も老けたなとは思ったよ」
「あ、そうなのね」
「けど、当たり前じゃん。あの頃から20年も経ってるんだよ。でも解散もせずにライブやってくれたんだよ。歌声も当時のままで私は感動したんだよ」
「ほ~、そりゃすげぇな」
「なのに、みんなネットだからって悪く言いすぎだよ。劣化って言葉もひどくない?言ってる人たちの顔が見たい」
友人の怒りはもっともです。芸能人の顔面レベルみたいなものが落ちることを「劣化」と言うようになって久しいですが、あまり良い言葉ではありませんよね。
もし久しぶりに会った人が、後日Facebookで「今日、小窓と会ったけどアイツ超絶劣化してたーww」なんて書いてたら、どう考えてもそいつが皆から嫌われると思う。
なのに、芸能人への批判(しかも匿名で)なら、批判意見の方が正義と言う扱いにされてしまうのが謎ではあります。
それが芸能人の宿命と言われてしまえばそれまでですが。
顔面レベルのひどさを「劣化」と言っていいのは、クスリや整形などいわゆる自業自得な結末くらいにとどめて、加齢によるものには温かい目で見てあげて欲しい。
批判してる人も、もれなく全員、歳はとるのだから。
あと、これは自分にもブーメランになって刺さるのであまり言いたくないけど…、
「そもそも劣化するほどの高低差も持たない奴が何を言ってるんだよ」と言う気もするのね。
元々の品質が高いから落ちる=劣化するんであって、元が良かったからこその悲劇とも言える。それを元々品質が悪い粗悪品が、きちんと出荷された美品に対して「あいつも劣化したもんだぜ」ってヒソヒソ笑ってるのは、滑稽以外の何者でもない。
だから誰かのことを「劣化、劣化」と罵りたいなら、自分のことも「アタシは粗悪品ですが」と名乗ってからにしなさいよ、と言いたい。
老いて美しさが増したと思う女性(小窓調べ)
皇后美智子様(80歳)
もちろんナショナリズムもありますが、それを差し引いても世界で最も美しいお妃様だと思います。特に白髪になられてから本当にお綺麗で、いつもニュースで拝見する度に見とれてしまいます。
和装も好きですが、個人的には洋装の皇后様が大好きです。
昔から女性の憧れの的で人気もおありになったでしょうが、今の年齢になられて、さらに幅広い層から愛されていると思います。
陛下のご質問に、同じように首をかしげて答えを待ってる後ろ姿が可愛いすぎる。
微笑んでるー!
あああ、やっぱり素敵です。
八千草薫(84歳)
本当にお綺麗な方です。着物もとても良く似合います。
元宝塚なだけあって、立ち居振る舞いも美しい。
お若い時も本当にお綺麗だし可愛らしいのですが、私はおばあちゃんになってからの八千草さんが大好きです。
ちょっと私の死んじゃったおばあちゃんに似てる。こんな美人ではないけども(笑)。
八千草さんは、笑った時に口元が♡になるんですよお。
篠原涼子(42歳)
ええ乳やね~。
涼子ちゃんは昔からずっと好きだったけど、TKとのコラボでバカ売れした後、売れなくなった低迷期がありました。そこから本格的に演技を勉強して、今の地位まで登り詰めたのです。
2001年の「冷静と情熱のあいだ」の時は本当に綺麗だった。この人はまだ伸びしろがありそうと思いました。
まだ私の中ではキャシー塚本の横に居るイメージ(笑)が取れない頃だったので、芽実の存在感は本当に鳥肌がたったな。
あの頃の茶目っ気たっぷりな涼子ちゃんを知ってるから、今の「大人の女性の象徴的存在の篠原涼子」に少し笑えてしまう時もあるけど、全部ひっくるめて今の方が好きです。歴史を知ってるだけに。
おじさん好きなところも一緒だし(笑)。市村さんとの結婚発表はビックリしたけど、おじさん好きとしては期待の星だよ!!(笑)
カトリーヌ・ドヌーヴ(71歳)
全然世代じゃないですが、この女優さんが大好きなんです。
ルイ・ヴィトンの広告のカトリーヌを知っていますか?
一面広告が出た日、これ欲しさに新聞を一紙買いましたよ。
どうよ、これ。美しすぎるでしょう。
女性ならみんな年を取るのは嫌です。けど、年齢はこんなに素敵なオーラになって輝くこともあるんだと感動した思い出の1枚です。今でも新聞の切り抜きは大事に保管してあります。
若い時の美しさを知っているからこそ、年を取って尚輝きを増す人と言うのは、心の栄養になるわけですよ。特に女性は。
人から見ればそれは劣化なのかもしれない。
けど見せ方を変えれば、それは若い時には絶対に出せない強大な力となって、さらに美しさに磨きをかけてくれるもの。
若さも素敵だけど、年齢を重ねたからこそ出る美しさってあると思うの。
妖艶さだったり、大人の色気だったり、落ち着きだったり、人によって違う何かが。
芸能人は若さにすがりつくのではなく、老いを逆手にとって上手く自分を魅せなければいけないんですよね。まぁ現状では若さにすがりつく人の方が圧倒的に多いですが…。
思うに、綺麗に年を重ねると言う意味を表す日本語が無いんですよね。
「美魔女」?あー嫌だ嫌だ、私がめっちゃ嫌いな言葉だわそれ。
そういう作られた感じじゃなくて、見ていて「こんなふうに年がとれたら…」と言う憧れの思いを込めた表現が無い。
私のボキャブラリーが貧困なせいか「老いた雌鶏は良いスープを作る」しか思いつかない。
ちょっと違う…!もっと外見の美しさ的なことを…!
伊集院静さんあたりが、良い言葉を作ってくれまいか。