[東京 2日 ロイター] - アベノミクス「新3本の矢」に直接明示されなかった金融政策だが、市場の期待度は衰えていない。むしろ相場に手詰まり感が強まる中で注目度は増している。
ただ、実体経済に効果をもたらす円安や金利低下のルートは使いにくくなっている。相場材料として期待感は強いものの、景気や物価が大きく改善するとみる市場関係者は少ない。
<3匹目のドジョウ>
安倍晋三首相と黒田東彦日銀総裁が前月25日、首相官邸で会談したことが伝わると、前場11円安だった日経平均.N225は一気に300円高まで上昇。昨年も9月11日に会談が行われ、それから約1カ月半後の10月31日に追加緩和が決定された「記憶」が蘇ったためだ。
同29日の市場では、米通信社が伝えた岩田一政前副総裁の発言に反応し、株高・円安が進んだ。特定の言葉に反応するようプログラムされたアルゴリズム・トレードが、現副総裁と同じ「岩田(Iwata)」という文字に反応したとの見方もあるが、いずれにせよ、市場の日銀緩和に対する「感応度」の高さが示されたケースと言える。
これまで2回の日銀の量的・質的緩和政策(QQE)が市場に与えたインパクトは大きい。第1弾が発表された2013年4月4日から5月高値まで日経平均.N225は3867円上昇。ドル/円JPY=も11円上昇した。
タイミング的なサプライズがあった14年10月31日の第2弾の時も日経平均は1カ月強で2372円、ドル/円は12円上昇した。
日本株市場では、イベント・ドリブン型のヘッジファンドなどが「3匹目のドジョウ」を狙って株買いを仕掛けているとの観測がある。「追加緩和の可能性が大きいかどうかは関係ない。もし、当たれば相場変動が大きい。その機会を逃すわけにはいかないと考えているようだ」(外資系証券トレーダー)という。29日の日本株市場では不動産株やノンバンクなど金利敏感セクターの上昇が目立った。
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