【記者手帳】サムスンのスポーツ事業再編への期待と不安

【記者手帳】サムスンのスポーツ事業再編への期待と不安

 最近スポーツ関係者の間ではサムスンのことがよく話題になる。プロ野球で韓国シリーズ5連覇に向けて順調に勝ちを重ねるサムスン・ライオンズだが、「12月に親会社が第一企画に変わる可能性」がニュースで報じられたこともあり、サムスンにおけるスポーツ事業再編の今後の動向は一層注目を集めるようになっているのだ。

 昨年から続いているサムスンによるスポーツ事業の再編は、これまでとは違って少し違和感を感じるものだ。まず10年にわたり続けてきたイングランド・プレミアリーグのチェルシーとのスポンサー契約を打ち切った。また今年の初めにはサムスン重工業のラグビーチームとサムスン証券のテニスチームを解散した。さらに韓国国内におけるプロスポーツ事業の見直しも進めている。昨年はプロサッカーと男女のプロバスケットボールという三つのプロチームが第一企画に移され、今年は男子プロバレーボールも第一企画に移された。最近は「プロ野球も今年の年末ごろには第一企画に移される可能性あり」と報じられ、当事者の第一企画も「引き継ぎに向けた検討を始めている」とすでに明らかにしている。

 第一企画がサムスン・ライオンズまで引き継ぐようになれば、第一企画は韓国における5大スポーツの全てのチームを所有する最初の企業となる。その結果、プロスポーツは今後、単に親会社の宣伝や社会貢献の手段ではなく、独立した事業として成立するかという真価が問われるようになるだろう。そのリーダーの役割は第一企画でスポーツ事業総括社長を務めるキム・ジェヨル氏が担当することになりそうだ。第一企画によると、今後5年はグループ会社から支援を受け、その後は独立を目指すことにしているという。5年という決して短くはない猶予期間が与えられたのを見ると、実は当事者たちが考える構想も決して簡単なものではないことが予想できる。

 大企業であるサムスンが韓国のスポーツ界に果たしてきた貢献とその影響は非常に大きかった。韓国がオリンピックをはじめとする国際的な舞台で成し遂げた奇跡のような神話は、どれもサムスンによる惜しみない支援がなければ不可能だっただろう。それは李健煕(イ・ゴンヒ)会長がスポーツに多大な関心と愛情を注いできたからだ。高校時代にレスリング選手だった李健煕会長は、1970年代末にサムスンに卓球チームを立ち上げ「10年先を見据えて投資をしなさい」と指示したという。そのおかげで1988年のソウル・オリンピックで韓国は卓球で初めての金メダルを獲得した。それ以外にも李健煕会長は野球、ゴルフ、ラグビーなどにも惜しみなく支援を行うなど、スポーツと企業経営を関連づけたことは今では広く知られている。

スポーツ部=趙正薫(チョ・ジョンフン)部長
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