【コラム】韓国の歴史学者が本来取るべき行動とは

 何よりも歴史学者、とりわけ韓国史教科書の偏向問題で相当な責任がある韓国近現代史の研究者たちが、何の省察もなく、国定化だけを問題にしているというのは体裁が悪い。現在の国定化をめぐる論議は、高校用韓国近現代史教科書や韓国史教科書など、民間人が執筆した検定教科書が、保護者の立場から見ても左寄りという問題が発端となっている。大韓民国の誕生は分断の固定化だとこき下ろし、李承晩(イ・スンマン)元大統領や朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領の独裁は批判する一方で、北朝鮮の金日成(キム・イルソン)一族の世襲独裁に対しては沈黙するというのが代表的なケースだ。声明文に名を連ねた教授たちは、教科書のこのような問題については示し合わせたように口を閉ざしている。記者は聞きたい。このような教科書で自分たちの子どもに歴史を教えるということが、何ら問題ないと思うのかと。

 歴史学者たちが責任を負うべきことはほかにもある。韓国史教科書で特に問題になっていることは、日本の植民地時代や解放後の現代史をどう捉えるかという点だ。韓国近現代史の研究者たちは、一般国民が共感できるだけの、バランスの取れた研究をしていると思っているのだろうか。学界内部でも意見の対立が激化している事象を子どもたちにどう教えろということなのか分からない。自分たちと意見が違う人は、同じ席に座って討論することすら拒否するという偏狭さをあらわにしながら、声明文だけ発表するということが、教科書をめぐる論争を解決する上でどれだけプラスになることか。

 機会さえあれば声明文を発表することに精力を使うのではなく、立場が異なる研究者とも顔を合わせ討論し、事案ごとに深みのある研究成果を発表して、学界内部で意見の差を埋めることこそが、韓国社会が研究者たちに最も多く求めていることだ。だが、一部の歴史学者たちは、自分たちが座るべき席は空けたまま、場違いな所で「正義に満ちた」主張ばかり繰り返している。

金基哲(キム・ギチョル)記者
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