わが家の長女(3歳1ヶ月)はなかなかの頑固者で、テレビを見始めるとやめることがなかなか難しくなることがあります。そのような時に行っている大王の仕方についてのご紹介です。自閉症スペクトラム障害の子や成人に用いることがあるTEACCHプログラムの手法です。
アンパンマンを見ている状況
前提となる状況の設定を確認しておきます。うちで多いのは、例えばアンパンマンを見ている状況で、親が言葉で「これが終わったらテレビ消すね」と伝えたときに、長女は「わかったー」というのですが、いざ消そうとすると「まだー!」と言って怒り出すというようなものです。そして、12分位の1話分がエンドレスで繰り返されることになります。
私のこの状況の見立てとしては、長女が言葉を正しく捉えられていないことに原因がありそうでした。
これが 終わったら テレビ消すね
「これが」って、何のことか長女に伝わってる?「終わったら」っていうのは、実はかなり高度な要素(未来のことを言っている、仮定している、など)が含まれている表現だな。「テレビ消すね」は今の彼女にも分かりそうだ。そう分析できるわけです。それを踏まえて以下のとおりに対応しました。
実際のやり方
用意したのは、ブックエンドとマグネットです。どちらも100円ショップで買ってきて使っていたものを流用しました。このためにわざわざ作ってはいません。以下の画像のようにセッティングします。これをカウンター(数えるもの)という名前にします。
ステップ1
アンパンマンを見ている時に、このカウンターを見せながら、
あと2回 アンパンマン見たら テレビ消すよ
(マグネットを順番に指差しながら)1回 2回 ね
と伝えます。初めてやるときは「?」となるかもしれませんが、やってみてください。
子どもがアンパンマンを見ている間、大人は1話分が終わる時間を計算してタイマーをセットしておきます。そうすれば、1話分が終わったタイミングを逃すことがありません。
ステップ2
アンパンマンの1話分が終わったら、子どもにカウンターを見ながら、
アンパンマンが 終わったから 1個 とるね
と言ってマグネット1個を外します(以下の画像の状態になります)。このようにして、1話分とマグネット1個が対応していることを理解してもらいます。
マグネットを1個とって、2つ目の話が始まったら、大人はもう一度1話分の時間を計算してタイマーをセットしておきます。
ステップ3
タイマーが鳴って2つ目の話が終わったら、
アンパンマンが 終わったから もう1個 とるね(マグネットを外す)
なくなったから テレビはおしまいにするね(テレビを消す)
と伝えます。カウンターは以下のとおり何もない状態になります。
リモコンで自分で消させてみる
仮にそれでもいくらか渋っている場合、「じゃあ、自分でテレビ消していいよ」と言ってリモコンを渡して、どのボタンを押せばいいか教えてみましょう。リモコンの操作をしたがって消してくれることもあります。