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【維新分裂】
「橋下さんは何考えとんや!」 維新「鉄の結束」ついに崩壊? 党名「おおさか」に地方議員が嫌悪感
「橋下さんは何考えとんや!」。地域政党「大阪維新の会」代表の橋下徹大阪市長による新党結成で、分裂が必至となった維新の党所属で近畿を中心とする地方議員から最近、こんな不満の声が漏れ始めている。新党の「おおさか維新の会」という名称では、地元での活動がしづらいことなどが理由だ。しかし、当の橋下氏は15日に開かれた大阪維新の政治資金パーティーで「地方から政治を動かす象徴だ」と大阪の地名を使う意義を強調。「本気のやつ以外は来なくていい」と反発する議員を一喝した。着々と進んでいく新党の〝純化路線〟。橋下氏個人の根強い人気と発信力を源泉とする「鉄の結束」は維持されるのか、それともついに崩壊の日を迎えるのか。大阪維新が候補者を擁立する11月の大阪府知事、大阪市長のダブル選がその試金石となる。
高らかに純化宣言
「『おおさか』というのは新しい地方から政治を動かす象徴、アイデンティティーだ。本当に徹底した改革をやっていく、既存の政党は違う、という象徴として『おおさか』という言葉を使う」
15日夜、大阪市内のホテルで開かれた大阪維新の「感謝祭」。報道陣に非公開で行われたあいさつの中で、橋下氏は集まった大勢の支持者らを前に高らかに宣言した。
橋下氏が維新の党を離党し、新党結成を表明したのは8月末。「大阪を東京に並ぶエンジンにするために、(他の国政政党と)交渉ができる政治グループを大阪につくりたい」「北は北海道から南は九州まで、大阪維新の政治や哲学を実現させる国会議員にどんどん誕生してもらう」とぶち上げ、来年夏の参院選や次期衆院選では新党として全国各地に候補を擁立する考えを示した。