サンフランシスコのなんでもかんでもオンデマンド生活
サンフランシスコに引っ越してきて 4 ヶ月ほどが経ちました。小さいころアメリカに住んでいたり、何度も出張や遊びでサンフランシスコに来たことがあるので、特にカルチャーショックなどはないのですが、住んでみないと享受できない便利さがあります。それが「なんでもかんでもオンデマンド生活」。
なんでもアプリやサイトからぽちぽちっとすれば必要なときに必要な分だけ必要なモノを手に入れることができます。
ということで、このリストに載っているものも、載っていないものも、私がサンフランシスコでお世話になっているオンデマンド関係のサービスを紹介します!
Uber
オンデマンドタクシー
日本でもサービスが始まっている Uber は、交通の便が絶妙に悪いサンフランシスコでは必須アプリ。サンフランシスコでは呼んだらほとんどの場合数分で来てくれます。
日本のタクシーはもちろんクオリティ高いんですが、それでも一度 Uber の便利さを知ってしまうと、もう戻れなさそう。
- 目的地を言わなくていい。アプリに目的地を入れられるのでいちいち説明しなくていいし、道順なんて大抵知ったこっちゃないので、アプリに言われた通りに運転してもらえて助かる。
- 現金のやりとりなし、カードの待ち時間もなし。Uber のアプリにカードを登録しているので、目的地についたら降りるだけ。現金はなるべく持たないようにしているし、カードで払って通信待ったりサインする必要もなし。
- Uber Pool で更に安く、エコに。Uber Pool というモードでは、カープールする相手をシステムでマッチングしてくれる。つまり、お互いが行き先を入力しているので、大体同じ方面に行く人を選んで最適なルートを表示してくれるのです。
ピンクのヒゲマークの競合、Lyft には数回しか乗ったことありません。Lyft はかなりカジュアルな雰囲気で、ドライバーも Uber にくらべてかなりお喋り。最近 Uber はスキャンダルが多いので、結構周りで乗り換える人が多かったり…。ただ、スタートアップや IT 企業各社からすごい勢いで人材を引き抜いており、拡大しているようです。
Instacart
オンデマンドショッピング
Google や Amazon も参入している、生鮮食品や生活雑貨などを届けてくれるサービス。私たちの場合、車を持っていないので、水など重い物や、トイレットペーパーなどのかさばるものを一気に頼んだり、ホームパーティの前に大量に食糧を買うときに使っています。
仕組みはとてもアナログで、ユーザはぽちぽちっと欲しいものを選んで、そのリストを持ってショッパーのアルバイトの人が買い物をして家まで配達してくれます。
ショッパーのアルバイトは最大で時給 $25 ですって!今日のレートで言うと 3,000 円超えですね…。サンフランシスコの物価は超絶高いし、オンデマンドサービスの台頭で、アルバイト不足なのかも。
ClassPass
オンデマンドフィットネスクラス
ClassPass は月額制なので、厳密にはオンデマンドじゃないのかもしれませんが、好きなときに好きなところで予約をしてクラスを受けられるという意味ではオンデマンド。月額 $99 で登録されたジムやスタジオに通い放題 (厳密には月にマックス 32 クラス)。
全米の大都市はほぼカバーされていて、イギリスとカナダでも展開してるみたいです。旅行中にふらっと地元のヨガクラスに参加してみるなんてこともできそう。
大抵ひとつのジムやヨガスタジオにコミットして月額で払うと、$99 は確実に超えるし、飽き症な私みたいな人には色んなクラスに行けるのはとても魅力的。ただひとつ不満をあげると、クラスが 1 週間前にならないと予約できないこと。人気のクラスや、ちょうどいい時間帯のクラスはすぐに埋まってしまってなかなか予約が取れなかったりします。ClassPass を使って色んなクラスを体験してみて、もしお気に入りを見つけたら加入しちゃうのが一番なのかもしれません。
Postmates
オンデマンドフードデリバリー
Postmates は、飲食系をオンデマンドで頼めるサービス。バーガーからタコスからスタバまでなんでもあります。
先日会社で Bubble Tea (日本語ではタピオカティー?) をみんなでオーダーしよう!ということになり、10 人くらいでまとめてオーダーしました。到着予定時刻より大幅に遅れたりしてましたが、便利すぎますね…。
Postmates も基本的に仕組みは Instacart と全く同じで、アルバイトの人が買い物をしてデリバリーしてくれます。こちらはどうやら時給は $25 以上になる可能性があるみたいです。なんだか時給 1,000 円でユニクロでバイトしてた大学生の頃の私が惨めに感じてくるわ。
Bloomthat
オンデマンド花束
先週、会社でFacebook を開いた同僚は、気付きました。「今日ボスの誕生日じゃん!」ということで、私たちの上司の誕生日に、Bloomthat を使って花束を会社に届けてもらいました。その日の朝に気付いても間に合ってしまうお手軽さがナイスでした。ボス(女性)も喜んでくれてよかった!
花束のオプションは 6 種類くらいしかないけど、どれもとてもセンスがよくて素敵。アメリカでは誕生日、記念日、ましてやなんでもない日にも、恋人や友達にお花を贈る習慣があるのでいいですね。しかも大抵見せびらかすため(?)にオフィスに届けるっていう。いいな~(チラッチラッ)。
左の写真は通勤途中で出会った、おそらく Bloomthat の配バイトの人。自転車のかごいっぱいに花束を入れて、背中にも担いで、なんか素敵!と思って撮りました。自転車で配達してくれるのエコっぽくていいですね。
まとめ
今回紹介した以外にも、サンフランシスコで使えるオンデマンドサービスは腐るほどあります。◯◯のための Uber で思いつく単語を入れてみてください。そのスタートアップは大抵もう誰かやってます。
ちょっと真面目な話をすると、最近はこの現象を “On-Demand Economy” と呼び、アーリーアダプター層を超えて拡大すると、働き方のパラダイムシフトが起きる、とも言われています。経済学的に考えると、余っているリソースを活用できるのだから、社会が豊かになるはずだけど、問題も色々あり、フリーランスや契約労働者が増えると、健康保険に入らない (入れない) 人が増える、とか。
On-Demand Economy のリーダー的存在である Uber も、いくつもの都市で使用が禁止されたり、ドライバーがストライキを起こしたり、訴えられたり、色々苦労しているみたいです。カリフォルニア州でUber のドライバーが起こした裁判では、ドライバーは契約労働者ではなく正社員扱いしなければいけないという判決が出ました。Uber 側は上告していますが、今後の動きによっては、On-Demand Economy 全体に影響もありそうなので要注目です。