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 米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)は17日、自動車の重大な欠陥を知りながら放置していた問題をめぐり、米司法省に9億ドル(約1070億円)を支払うことで和解したと発表した。

 欠陥放置問題では、GMが自動車のエンジンを始動させる点火スイッチの欠陥を把握し、死亡事故につながる恐れがあることを知りながら、2004年ごろから10年以上にわたり事実を隠し、リコール(回収・無償修理)などの対応をとらなかったことが分かっている。発覚した14年以降、合計で3千万台を超える大規模なリコールを実施しており、この欠陥が原因となって起きた事故の死者は約120人にのぼっている。

 今回の司法省との和解でGMは刑事的な責任追及は猶予され、一連の欠陥放置問題はひとまず収束に向かうことになる。一方で、欠陥を認識してから放置した期間が10年以上に及んだことや、多くの死者が出ていることから、司法省の責任追及が足りないとの批判も出そうだ。