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 シリアなど紛争地を逃れ欧州を目指す難民らの経由地になっているハンガリーの当局は14日、セルビアとの国境に通じる線路をフェンスで閉鎖した。この線路は、難民らが徒歩でハンガリーに入国できるほぼ唯一の通り道。国境付近に滞留する人がさらに増える可能性がある。

 レスケ村の現場では14日の日没後、線路の上に貨車が止められ、その左右に高さ4メートルのフェンスが張られた。作業を進める警官や軍兵士に対し、難民支援のボランティアらは「これは欧州のやり方ではない。恥を知れ」と抗議した。

 ハンガリー政府は約175キロに及ぶセルビアとの国境をフェンスで遮る工事を急ピッチで進めている。閉鎖された線路は最近まで列車が走っていた。この日の閉鎖作業中も難民ら数百人がここを通って入国を試みたが警官らに制止され、旅券審査が行われる国境検問所に向かうよう促されていた。(レスケ=喜田尚)