GX8が生えた
Panasonic ミラーレス一眼カメラ ルミックス GX8 ボディ 2030万画素 ブラック DMC-GX8-K
- 出版社/メーカー: パナソニック
- 発売日: 2015/08/20
- メディア: エレクトロニクス
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まずは背景として、僕のカメラ趣味について。
・主要被写体は草花樹木・建物・ねこ。あと、仕事絡みで人を撮ることも結構ある。動画にはあまり興味がない。
・メインとしてニコンのフルサイズ機を所有しているが、レンズが殆どマニュアルフォーカス単焦点かつ焦点距離が偏っている。ズームレンズは一本もない。
・これまでサブカメラとして、LUMIX GX7を使っていて、GX8購入前に売却した。
Panasonic ミラーレス一眼カメラ ルミックス GX7 ボディ ブラック DMC-GX7-K
- 出版社/メーカー: パナソニック
- 発売日: 2013/09/13
- メディア: エレクトロニクス
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GX7の長所
これまで使っていたGX7、ものすごく気に入っていて、本当に良いカメラだと思っていました。特に優れていた点はこんな感じです。
・AFが、静物相手ならすごく正確。そして暗所にとても強い。薄暗い部屋の中で、絞り開放で、くろねこの瞳にばんばんピントが入る。他のカメラでは経験したことがない精度とスピード。
・操作性が優れている。僕が写真を撮る際にもっとも頻繁に行う操作は「フォーカスポイント移動」なのだが、GX7はこれがタッチパネルで瞬時に行える。また、背面に、ISO/WB/ドライブモード/フォーカスモードが一発で呼び出せるボタンが揃っているのがいい。これらの機能を使うときに、メニューを深く潜る必要がない。
・様々な場面でレスポンスがいい。立ち上がり、AFの速さなど、撮影中にイライラするようなことがない。
そしてGX8
GX8はGX7の後継機として、上で挙げた長所はすべて引き継いでいます。そして、GX8になってさらに良くなった点が多数あります。
(1) 防塵防滴化。
昔から雨の日に濡れた植物を撮りたいと思っていたので、ものすごく撮影の幅が広がったと感じる。
(2) カメラ内RAW現像が可能に。
僕は基本的にRAWのみで撮るが、スマホにWiFiでRAWは転送できない。GX7の時はこれがネックで、WiFi接続機能があまり活かせていなかった。GX8はカメラ内で現像ができるので、必要なコマだけjpeg化してスマホ送りができる。すごく便利。
(3) 驚異の顔・瞳認識AF。
すごい精度で検出して、がっちり瞳にピントを入れてくれる。上手く入らなくても、タッチパネルで簡単にフォローが可能。ポートレート撮影時には本当に革命的。深度が浅くても、フォーカスポイントをいちいち手動で動かす手間無しに構図を変えながら撮ることができる。
(4) AFの動体追従がすごい。
雑誌『カメラマン』の動体追従テストでは、参加したミドルクラスのカメラでトップの成績(EOS 7D MarkIIやD7200よりも成績がいい)。自分で動く電車や自動車で試してみたところ、当たり前のように全コマがっちり追従していた。
(5) 連写速度のアップ。
AF-CでGX7の4.3コマ/秒から6コマ/秒にアップ。また、バッファがものすごく増えて、RAW+JPEGでもそう簡単に息切れしない。
(6) EVFの性能向上。
圧倒的に見やすくなっている。僕は眼鏡をかけているため、アイポイントが変わったことの恩恵が特に大きい。また、アイセンサーがEVFの右側に移動したのも地味に誤動作を減らしている。
(7) 画質向上。
特にRAWから現像するとき、ダイナミックレンジが増大し、解像感が増しているのを実感する。また、AE・AWBが向上しているように感じる。ただ、高感度についてはあまり性能向上を感じない(悪くなってはいない)。
(8) 4Kフォト。
「30fpsの連写機能」と考えている。風に揺れる花をマクロで撮ってピントが来ているコマを選ぶなど、可能性が広がる。操作系がとてもよく練られている印象。
(9) ボディの造り。
グリップの大型化によって、大きめのレンズをつけたときにバランスが良くなった。また、コマンドダイヤルのクリック感は、トルクが適度に軽くてGX8の方が好き。露出補正ダイヤルの位置や硬さも絶妙だと思う。
(10) Dual I.S.。
手ブレ補正付きのレンズを使用し、ボディ内補正と併用した場合、レンズのみの場合より一段ぐらい効くようになる、という印象。望遠が1/4で止まるのは色々夢が膨らむ。また、手ブレ補正無しのレンズでボディ内補正のみの場合は、大体二段強の補正という感じ。こちらは「無いよりはまし」ぐらい。
まとめと写真
ということで、これは「デジカメ」の完成形に近づきつつあるカメラだと思います。ものすごく多芸多才で、様々な場面で安定して力を発揮する。使いにくかったり弱かったりするところを人間が補ってやるような使われ方を想定していない。このオールラウンダーっぷりは、プロ向けの癖あり機材の伝統から外れた、「家電屋のカメラ」だからこそなのでしょう。
Panasonicのカメラって、どうもあまり売れていないし、ブランド的信仰の対象にもなってないように思います。でも僕が色々なメーカーのカメラを使ってきた経験からすると、Panasonicは図抜けて使いやすいカメラをつくっています。これはもっと広く認識されてもよいと思う。
GX8はGX7と比べて大きく、重くなったとはいえ、レンズを含めたシステム全体としては圧倒的にレフ機よりも軽くなります。「外に持ち出して、そこで出会った何かを撮る」という使い方ならば、現時点でベストの選択肢の一つではないかと思います。
では、GX8を持って出歩いて撮った写真をいくつか。ねこ多め。
ねこ撮りが捗るのはいいことだ。