アメコミ『超人ハルク』新シリーズ、主人公は韓国系

脚本家・漫画家・主人公全員韓国系

 スパイダーマンやアイアンマンなどの有名キャラクターが活躍する漫画・映画の制作会社マーベル・エンターテインメントが、韓国系の人物を主人公にした初の漫画『Totally Awesome Hulk(トータリー・オーサム・ハルク=完全最高ハルクの意)』を手がけることが分かった。この作品はストーリーも画も韓国系が務める。

 これは、米紙ワシントン・ポストが9日(現地時間)、「マーベル社は多様性不足を解消するための努力の一つとして、アメリカン・コミックでは珍しくアジア系のアマデウス・チョを今年12月に発売される新しいハルク・シリーズの主人公に決めた。移民1.5世のフランク・チョ(44)=画=と父親が韓国人であるグレッグ・パク(47)=ストーリー=が手がけることをマーベル社側が明らかにした」と報道したもの。主人公のアマデウス・チョは2006年に初めてコミックに登場したが、今回ハルクを助けるキャラクターから主人公に昇格した。しかし、天才科学者という設定のこれまでのハルクとは違い、ソフトで軽い感じのハルクになるという。マーベル社は長年にわたりアベンジャーズ・シリーズなどの人気アメリカン・コミックを出版、映画化しているが、主人公のほとんどが白人男性だった。

 しかし、米国では白人でない人種が人口の半数に迫るほど人口構成が変わっており、全世界の市場を見ても3分の2が白人ではないという状況から、従来の方法に固執するのは問題だとの指摘があった。このため、スパイダーマンの主人公で黒人にした『ブラック・スパイダーマン』を誕生させ、アベンジャーズも黒人のキャラクターが追加された。

 自身に関する物語で2011年にエミー賞(ドキュメンタリー部門)を受賞したフランク・チョは「アジア系の創作家は多いのに、アメリカン・コミックではアジア系が主人公として重要な役割をしたことが一度もなかった。脇役だった韓国系のアマデウス・チョが主人公になったのは、漫画の歴史において非常に重要な進展だ」と語った。

ワシントン=ユン・ジョンホ特派員
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  • ▲写真=フランク・チョ、グレッグ・パク、主人公アマデウス・チョ。

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