SKテレコム、ハッキング不能の「量子暗号」開発

 SKテレコムは8日、米ワシントンの連邦議会議事堂で議員や政府関係者を前に未来のセキュリティー技術である「量子暗号」通信技術の実演を行った。量子暗号はハッキングが不可能な最先端の暗号技術で、世界的に激しい開発競争が起きている。SKテレコムは独自開発した量子暗号通信システムを展示し、リアルタイムでのハッキング探知などの機能を披露した。

 現在のデータ通信には、セキュリティーのための暗号鍵を使用するが、暗号鍵を知られてしまえば、情報が盗まれる可能性がある。その対策として登場した次世代のセキュリティー対策が量子暗号通信だ。

 SKテレコム関係者は「暗号鍵は一度しか開けないため、中間で盗み出したり、転送したりすることができない。ハッキングされたと判断した場合、直ちに情報の伝送を中断したり、雑音を挿入したりできるように設計されている」と説明した。量子暗号鍵の生成機は同じ暗号鍵を何度も使用せず、毎回新たな暗号鍵を生成する。

 SKテレコムは量子暗号通信のために、光の量子状態を使って絶対安全な暗号鍵を共有する量子鍵配送(QKD)技術を開発した。80キロメートル単位で設置されている光通信ネットワークに合わせ、光の量子を80キロメートルの距離でやりとりすることができる技術だ。これにより、既存の光通信ネットワークをそのまま使用することができる。SKテレコム総合技術院のチェ・ジンソン院長は「量子暗号通信はこれまでのセキュリティーシステムを完全に変える技術だ。国防、行政、戦力、医療などさまざまな基幹ネットワークのセキュリティーを画期的に向上できる」と説明した。

パク・コンヒョン記者
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