サムスン電子は9日、容量12ギガビット(Gb)のチップを使用したモバイルDRAMの量産を世界で初めて開始したと発表した。12Gbは単体のメモリーチップとしては記録容量が最大。サムスンは昨年12月に8GbのモバイルDRAMの量産を開始してから1年もたたない間に容量を50%増やした。
モバイルDRAMはスマートフォンやタブレット端末に臨時記憶装置として使用されるメモリー半導体。12GbチップにはMP3の音楽ファイル375件を記録できる。同チップには20ナノメートルの超微細製造プロセスを採用した。
サムスン電子によると、12GbモバイルDRAMはパソコン用DRAMに比べ、データ処理速度が2倍速く、消費電力は20%削減できるという。同社関係者は「スマートフォンやタブレット端末に搭載すると、一般的なパソコン以上の性能が得られる」と説明した。
モバイルDRAMは通常最大で4個の半導体をチップに入れて製造する。8Gbが1ギガバイト(GB)なので、12Gbチップが4個で6ギガバイト(6GB)DRAMとなる。