北京=平賀拓哉
2015年9月4日02時47分
3日に北京であった「中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年」の記念式典を天安門広場で取材した。
式典は午前10時から開始予定だったが、メディアの集合時間は当日午前4時半。中国政府から集合場所に指定された天安門広場から約7キロ西にある公園に着くと、約200の海外メディアの記者たちが集まっていた。厳重な安全検査を終えて、全記者が13台のバスに分乗して出発したのは約1時間後。空が明るくなり始めていた。
午前6時前に天安門広場に着くと、行進を練習する歩兵部隊の乾いた靴音が響いていた。訓練は6月から始めたとされるが、教官は拡声機を使って歩兵たちに指示し、動きの微妙なずれを直していた。
午前9時。習近平(シーチンピン)国家主席が故宮内で各国の来賓を出迎える様子が、天安門広場に設置された大型スクリーンに映し出された。会場から拍手が起こったのは、韓国の朴槿恵(パククネ)大統領とロシアのプーチン大統領が登場した時だ。朴氏が写真撮影の段取りを間違えて照れ笑いを浮かべると、観覧席から笑い声が上がり、場が和んだ。
午前10時、李克強(リーコーチアン)首相が式典の開始を宣言し、70周年を表す70発の礼砲が鳴り響いた。習氏が演説で兵力30万人削減を表明した後、軍事パレードが始まった。観覧席の市民は次々と現れる兵器に「かっこいい」「大きい!」などと歓声を上げて写真に収めていた。
整然としたパレードだったが、観覧席はやや乱れた。座席から立つことは禁止されていたが、良い撮影位置を確保しようとしたり、記念写真のポーズをとったりして席を立つ市民が続出。係員や他の市民から「座れ!」と注意されていた。(北京=平賀拓哉)
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朝日新聞国際報道部
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