学生2万人以上がひとつのキャンパスに集うマンモス校・福岡大学の近くに、創業してから34年もの間、学生に愛されている定食屋さんがある。今や、学生だけでなく、卒業したOB、サラリーマン、ファミリー客も含めて、夜の晩ごはんタイムは大勢の客でごった返す「大和家(やまとや)」だ。その大和家のメニューで近年、超・一番人気なのが「とり唐揚丼大盛り」630円である。安い!
お店は福岡大学のすぐ近く。地下鉄七隈線の福大前駅からもすぐなので、観光客でも気軽に行けちゃいます。暖簾に「魂」と書いていますネ。魂の意味は後に何となく分かります。ちなみに道路の拡張によりこちらに新装移転したのが2003年。移転以降、「とり唐揚げ丼」含む、丼メニューが増えたということです。
店内はこんな感じ。U字型のカウンターが2つとテーブル席で構成。上部には店主とお客さんが撮影した写真などが多数飾られています。奥にあるサンドバッグは何でしょう?気になります。
自動販売機で食券を購入します。2段目の一番左がとり唐揚丼です。全般的に何でも安いです。「押忍」って何でしょう?「押す」とかけてるのかな?
とり唐揚丼530円の食券と、
大盛100円の食券の組み合わせで、とり唐揚げ丼大盛りになります。大盛りにしないと山のような、あのシルエットにならないのです。さあ、食券を店員さんに渡しましょう。
はあ...。
すでに中年の域にいる私にとって、これは完食できるか不安です。茶碗に飯粒が残っていると母親に怒られた子供の時のトラウマが蘇ります。
上から見ると美しい薔薇のようです。うわあ~キレイ...。唐揚げしか見えません...。
高さを計ると20cmありました。重さは丼外して約1150g。ごはん700g、唐揚が7~8個で350g、キャベツが100gの大ボリュームです。ひゃ~。
唐揚げは、水切りしたモモ肉をガーリックとフルーツに2日間漬け込んだ、味に深みのある店主の自信作。専門店顔負けの味は、ごはんが進みそうです。唐揚げ→ごはん→唐揚げ→ごはんと繰り返したいところでありますが、しかし...
唐揚が邪魔してごはんが食べにくい...。
というのは冗談で取り皿を出してくれます。
キャベツにはマヨネーズソースがかかっていて、唐揚に飽きた口をリセットしてくれます。
大盛にしないノーマル「とり唐揚丼」530円は、ごはん500gに唐揚250g。この店の大盛券は、ごはんだけでなくておかずも大盛になるようです。しかし、店内を見渡すと、普通の女子大生が大盛を食べています。若いってすごい!
ちなみに大盛券3枚(300円)でノーマルの2倍。食券機には6倍になるメガ盛(1,500円)や、12倍になるメガマックス盛(3,000円)のボタンも。メガマックス盛はごはん6kg(40合)、唐揚3kgになるんだとか。
店主の分山さんです。空手をやっていたそうです。現在56歳だとか。暖簾の「魂」、店内のサンドバッグ、食券機の「押忍」。全て解決しましたネ。素手で油に手を突っ込んでいるように見えますが、写真がブレているだけです。しかし、この店では誰も分山さんに逆らえません。昼間は分山さんの娘さん、夕方から分山さんが働いているシフトが多いようです。アニキキャラ的な分山さんのファンは多いみたいですよ~。
いや、分山さん。それ唐揚じゃないです。でもオムライスも美味しそうですね。これも大きいなあ。
とり唐揚丼、完食させて頂きました。ご馳走様でした。
大和家(やまとや)
住所:福岡市城南区西片江2-2-1
TEL:092-861-0982
営業時間:11:00~22:00LO
休み:日曜日 駐車場:7台
著者:馬場健治(ばばけんじ)
福岡・九州の編集制作会社、株式会社シーアール社長でエディトリアルディレクター。20年以上、福岡・九州を中心に情報誌やPR誌、WEBメディアを作っている。KADOKAWA「福岡ウォーカー」をはじめ、全国の雑誌やムックの取材、制作多数。グルメやコーヒー、インテリアが大好きで、気に入ったお店を見つけたら人に教えたくなる博多っ子気質だけど、同じ福岡県内の北九州市出身。