訃報:パク・ユニョンさん93歳=元慰安婦

恨み晴らせず死去

 米国に居住してきた元日本軍慰安婦被害者のパク・ユニョンさん(93)が8日午前3時25分(韓国時間)、死去した。パクさんをはじめ、慰安婦被害者8人が相次いで世を去り、韓国政府に登録された慰安婦被害者238人のうち、生存者は47人に減った。

 パクさんは19歳だった1941年に「日本軍の看護師になればカネが稼げる」と友人にだまされ、慰安婦の募集責任者に身を預けられ、韓国人女性6人とともに日本の関東地方に連れて行かれた。その後、日本の敗戦前までシンガポールなどで慰安婦としての生活を強要された。

 パクさんは光復(植民地支配解放)後、故国に戻り、一時釜山で暮らしていたが、京畿道坡州に移り住み、山菜などを売って生計を立てた。パクさんは1993年8月に日本軍慰安婦被害者として政府に登録され、2007年に養子である息子が住む米アリゾナ州に移住した。

 遺族はパクさんの遺体を米国の自宅近くの公園に埋葬する計画だ。

 韓国女性家族部(省に相当)金姫廷(キム・ヒジョン)長官は8日午後、パクさんに送った弔電の中で、「今年だけで日本軍慰安婦被害者8人が胸中の恨みを晴らせずに亡くなり、残念で悲痛な気持ちは言葉に表し難い。加害当事国である日本は一日も早く被害者の名誉が回復されるように、慰安婦の存在を認め、謝罪を行い、国際社会の一員として責任ある姿勢を示してもらいたい」と要求した。

ユ・ソヨン記者
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