2015年6月26日09時05分
旧京都帝大(現京都大)が太平洋戦争中、旧日本海軍からの委託で取り組んだ原爆研究の新たな資料が、京大に保管されていたのが確認された。原爆製造に重要なウラン濃縮装置の研究ノートなどが含まれる。当時の研究状況を伝える資料は少なく、専門家は貴重な手がかりになるとみている。
戦時中の原爆研究としては、旧陸軍の委託で仁科芳雄氏らが東京の理化学研究所で行った「ニ号研究」と、旧海軍の委託で京都帝大理学部の荒勝文策教授らが行った「F研究」が知られている。技術開発を試みたが、ともに完成に至らず終戦を迎えたとされる。
今回の資料は、荒勝教授の下で講師を務めた清水栄・京大名誉教授(故人)の研究ノート3冊など。後に所属した京大放射性同位元素総合センターの書庫などに保管されていたのを、政池(まさいけ)明・京大名誉教授(80)らが見つけた。
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