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「受精卵診断」 出産できる確率は上がらず6月18日 8時00分
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受精卵の染色体の一部に異常があるため流産を繰り返す女性に対し、異常のない受精卵だけを選んで子宮に戻す「受精卵診断」を行っても、出産できる確率は上がらなかったとする研究成果を、名古屋市立大学などの研究グループが発表しました。
この研究は、名古屋市立大学の杉浦真弓教授などの研究グループが行いました。
受精卵診断は体外受精をした受精卵を調べて染色体に異常のないものだけを子宮に戻す方法で、日本産科婦人科学会は、特定の原因で流産を2回以上繰り返した女性などに診断を認めています。
研究グループでは、流産を2回以上繰り返した35歳未満の女性89人を対象に、受精卵診断を受けた人と受けなかった人とで流産の回数や出産できる確率に違いが出るのか調べました。
その結果、出産の確率については、▽受精卵診断を受けた人では67.6%、▽受けなかった人では65.4%と違いはありませんでした。
一方で、流産する確率については、▽受精卵診断を受けた人では出産までに平均0.24回、▽受けなかった人では平均0.58回で、流産の回数を減らす効果はあったということです。
この研究成果について杉浦教授は、「受精卵診断を受ければ出産できるという誤解があり、診断への期待が大きすぎると感じる。適切なカウンセリングを行っていくことが求められていると思う」と話しています。
受精卵診断は体外受精をした受精卵を調べて染色体に異常のないものだけを子宮に戻す方法で、日本産科婦人科学会は、特定の原因で流産を2回以上繰り返した女性などに診断を認めています。
研究グループでは、流産を2回以上繰り返した35歳未満の女性89人を対象に、受精卵診断を受けた人と受けなかった人とで流産の回数や出産できる確率に違いが出るのか調べました。
その結果、出産の確率については、▽受精卵診断を受けた人では67.6%、▽受けなかった人では65.4%と違いはありませんでした。
一方で、流産する確率については、▽受精卵診断を受けた人では出産までに平均0.24回、▽受けなかった人では平均0.58回で、流産の回数を減らす効果はあったということです。
この研究成果について杉浦教授は、「受精卵診断を受ければ出産できるという誤解があり、診断への期待が大きすぎると感じる。適切なカウンセリングを行っていくことが求められていると思う」と話しています。