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 中小企業の社員ら約3600万人が加入する公的医療保険の「協会けんぽ」は17日、職員のパソコン4台が外部のサーバーと不審な通信をしていたと発表した。サイバー攻撃でウイルスに感染した疑いがあり、警視庁に連絡した。個人情報の流出は確認されていない、としている。

 発表によると、16日に東京都内の本部のパソコン1台と2カ所の支部にある計3台が不審な通信をしていることがわかった。パソコンでは医療費の返還請求の対象者リストをつくる作業などのため、名前や住所などの個人情報を保存。内規に反し、パスワードの設定や暗号化をしていない情報もあったという。

 協会けんぽは17日までにすべてのインターネット接続を遮断した。大量の個人情報を扱う基幹システムに不審な点はなくウイルス感染が広がっている可能性はない、と説明している。

 日本年金機構から約125万件の個人情報が流出した問題を受け、厚生労働省は所管団体に対し、システムの点検を指示。この点検で不審な通信が判明した。