【社説】温暖化対策、国際公約を軽視する韓国政府

 政府の中からは、韓国を温室効果ガス削減の義務が免除される発展途上国に分類するよう求める声も出ている。しかし韓国は温室効果ガスの排出量が現時点で世界7位となっているため、このような主張をしても国際社会の理解を得るのはおそらく無理だろう。しかも前任の李明博政権で韓国は「グリーン成長」をスローガンに掲げ、「グリーン気候基金(GCF)」という国際機関を仁川の松島に誘致した。それが今になって政権が変わったことを理由に違ったことを言い出せば、国際社会からの信頼を完全に裏切ることになってしまうはずだ。

 だからといって無理な目標を定めてそれを実行に移し、その結果として国全体の経済活動に深刻な影響が及ぶとなれば、それもまた大きな問題だ。今忘れてはならないことは、短期的には企業に対して大きな負担となるエネルギー規制も、長い目で見れば企業の競争力を高める結果をもたらすという点だ。1990年代末から2000年代のはじめにかけ、政府は国内で使用される燃料の品質を一定水準以上にすることを義務化する政策を実行に移したが、その結果、韓国の石油精製技術は世界のトップレベルとなり、今では輸出全体にも大きく貢献している。これに対して昨年、自動車業界は「低炭素協力金制度」と呼ばれる一種の燃費規制に反対し、これを廃案に追い込んだが、その結果、韓国の自動車産業は世界の燃費競争で後れを取り、今も大きな困難に直面している事実もやはり忘れてはならない。

 朴槿恵(パク・クンヘ)政権は将来の成長戦略として「創造経済」をスローガンに掲げ、17の特別市・広域市・自治市・道の全てに創造経済革新センターをすでに立ち上げている。しかし今の政府がかつてのグリーン成長戦略を取りやめたのと同じように、次の政府が今の創造経済戦略を完全に引き継ぐかどうか、現時点では全く予測がつかない。政府の目玉政策がこのようにわずか5年で次々と見直される状況が今後も続くようでは、10年後、20年後におけるこの国の将来がどうなってしまうか、一度真剣に考えてみるべきではないか。

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