【社説】温暖化対策、国際公約を軽視する韓国政府

 韓国政府は11日、2030年までの温室効果ガス削減目標を盛り込んだ政府案「ポスト2020温室効果ガス削減目標案」を発表した。今後何の対策も行わず、今の温室効果ガス排出状況がこのまま続いた場合の30年における温室効果ガス排出量(BAU)を年間8億5060万トンと予測し、ここから排出量を15%、19%、25%、31%削減するとした場合に必要な4通りのシナリオが、この目標案には示されている。政府は今月末までに最終案を決め、これを国連に報告しなければならない。国連は9月末までに各国から温室効果ガス削減計画の提出を受け、これに対する分析や評価を行った上で、12月にパリで開催される国連気候変動パリ会議(COP21)総会において、今後の行動指針についての協議を行う予定だ。

 ただ問題は今回政府が提示した四つの案のうち、最も基準が厳しい「31%削減案」を国の目標として正式に定めた場合でも、国際社会が求める基準には到底及ばないという点にある。現在欧州連合(EU)は1990年を基準とした排出量を、2030年までに40%削減する案を提示している。またこれまで温室効果ガスの削減に消極的だった米国も、05年を基準とした排出量を25年までに26%以上削減することを約束した。これに対してもし韓国が今回「31%削減」という目標を決めたとしても、その場合の実際の排出量を5億8500万トンと試算した場合、これは05年の排出量である5億9400万トンと比べてほとんど変わらない。李明博(イ・ミョンバク)政権当時、政府は09年にコペンハーゲンで開催された国連気候変動会議(COP15)で「2020年までにBAU比で30%削減する」とすでに宣言している。これは実際の排出量を5億4300万トン以下に抑えることを意味するため、今回政府が提示しているシナリオはどれを採択しても、最終的に09年当時国際社会と交わした約束を完全に破棄することになる。

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