【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領に対する非難を日増しに強めている。
朝鮮中央通信や朝鮮労働党機関紙「労働新聞」、対韓国窓口機関・祖国平和統一委員会の韓国向け宣伝サイト「わが民族同士」などあらゆるメディアを動員し、「希代の悪女」「もうろくした老婆の嬌態」といった口にするのもはばかられるような表現を使いながら、朴大統領に対し人身攻撃とも言える誹謗(ひぼう)中傷を繰り返している。
北朝鮮が非難を強める背景には、朴大統領が先ごろ金正恩(キム・ジョンウン)体制や北朝鮮の挑発的な行動を続けざまに批判したことがあるようだ。
朴大統領は12日、北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)水中発射実験を非難し、北朝鮮が挑発してくれば断固として制裁を加えるよう指示した。14日には北朝鮮の人権問題を率直に批判し、15日には幹部の粛清を繰り返す北朝鮮の恐怖政治に言及した。
北朝鮮の挑発を朴大統領が批判し、北朝鮮が再び強く反発するという状況が繰り返され、行き詰まった南北関係は好転の兆しが全く見えていない。それどころかこの先、南北の間で軍事衝突が起こる可能性さえも指摘されている。
韓米日は27日、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の首席代表会合を開き、北朝鮮の挑発を抑え朝鮮半島の非核化を進展させるため、北朝鮮への圧力と制裁を強めることで一致した。
また、朴大統領は来月半ばに米国でオバマ大統領と首脳会談し、北朝鮮の挑発に断固として対応することや対北朝鮮政策での韓米協力が強固であることをあらためて確認するとみられている。