ソウル中央地検強行部(沈載哲〈シム・ジェチョル〉部長)は27日、建設会社の社長を脅迫し、6億ウォン(約6700万円)を巻き上げた疑いで、ソウル市瑞草区新林洞の暴力団「イーグルス派」の組長の男(53)を逮捕・起訴したと発表した。
検察によると、男は2008年3月、自分が所有する遊興酒店(日本のキャバクラのような風俗店)が入店している新林洞の雑居ビルで改築工事が始まるや否や、施工会社の社長(46)を呼び「俺が誰だか分かっているのか。6億ウォンをくれたら出ていく」と脅した。このビルに入店していたほかの業者は500万ウォン(約56万円)程度の立ち退き料を受け取ったが、男は施工会社の社長から7回にわたり、120倍に当たる計6億ウォンを受け取っていた。
男は13年、かつて入店していた雑居ビルの跡地に新たにビルが建てられると、再び施工会社の社長を呼び「3階にあるオフィステル(住居兼事務室)をちょっと使わせてほしい」と求めた。オフィステルはすでに分譲が完了していたが、男は無理やりオフィステルに入居し、1年4カ月にわたって家賃を全く支払わなかった。また、このビルの2階にある広さ100坪(約330平方キロ)の空間もただで使用した。社長は周囲に不満を訴えていたが、男は社長に包丁を突きつけ「昔はこの包丁で新林洞を制圧した」と言って脅したという。
検察によると、男はその後、1997年に「イーグルス派」を結成した。98年には暴力団の結成や報復暴行などで起訴され、懲役8年の刑が確定し服役したが、イーグルス派は消滅しなかった。組員が約100人に達するイーグルス派の組員らは、新林洞一帯で組長と会うたびに「兄貴!」と叫び、90度頭を下げており、周囲の人たちには恐怖を感じさせていた。
組長の横暴に苦しめられた施工会社の社長は昨年、ビルの分譲の過程で会社の金37億ウォン(約4億13,50万)を横領したとして逮捕され、今月初めにイーグルス派の組長を告訴した。