韓国を訪問したケリー米国務長官は18日、ソウル市竜山区の在韓米軍基地で米軍関係者と会い、終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓半島(朝鮮半島)への配備について、北朝鮮の脅威を念頭に、「我々はあらゆる結果に備えなければならない。それがすなわち我々がTHAADなどに関して述べる理由だ」と発言した。これまで米国では次官補クラスの人物がTHAADに関連する発言を行った例はあるが、ケリー国務長官が公にTHAADを韓半島に配備する必要性に言及したのは初めてだ。
ケリー国務長官は「(北朝鮮の)金正恩(キム・ジョンウン)氏は非常に挑発的な行為に及ぶことが多い。国連条約に違反し、核兵器を製造するなど、米国がロシア、中国、日本など6カ国協議参加国と共に抑制しようとしていることを全てやっている」と指摘した。
韓国軍内部では、ケリー国務長官の発言で、韓米両国の「3つのノー」(THAAD配備に関する要請・協議・決定はないとする立場)に変化が生じるのではないかとの観測が出ている。カーター米国防長官は先月10日、「まだTHAAD配備を協議する段階には至っていない」と発言している。