韓国の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領とインドのモディ首相は18日、首脳会談を行い、両国関係を「特別な戦略的パートナーシップ関係」へと格上げした。インドはこれまでに日本、ロシアと特別な戦略的パートナーシップ関係を結んでいた。
■インド製造業の復活に全力
インドのモディ首相は、製造業活性化策である「メイク・イン・インディア」を展開している。国内総生産(GDP)に占める製造業の割合を現在の15%から2022年までに25%まで引き上げ、インドを世界の製造業のハブに位置づけるという野心に満ちた構想だ。モディ首相は14-16日の訪中でも積極的に投資誘致外交を繰り広げた。
韓国を訪れたモディ首相は「韓国をインド経済現代化の重要なパートナーだと考えている」とラブコールを送った。その上で、「韓国企業が困っている事柄を速やかに解決するための『コリアプラスセンター』をインド首相府に設ける」と表明した。これに対し、朴大統領は「韓国の製造業発展経験を共有し、共生発展に向け積極的に協力していきたい」と応じた。
韓国政府はインドとの関係強化に向け、韓国企業が参加するインドのインフラ事業に総額100億ドルの金融支援を提供することを決めた。造船分野での協力も話し合った。インド側は韓国の造船会社に対し、インドガス公社(GAIL)が発注する液化天然ガス(LNG)タンカー事業(9隻・18億ドル規模)の入札に参加するよう要請した。両国政府は造船分野の協力拡大に向けた官民共同の作業グループを設置することでも一致した。モディ首相は「共同作業グループの設置は造船部門で真剣に協力したい両国の意向を反映したものだ。韓国企業はLNGタンカーの買収・建造計画に参加することになる」と述べた。モディ首相は19日、蔚山市の現代重工業を訪問する予定だ。
双方はまた、ラジャスタン州に整備中の韓国企業専用工業団地事業を早期に完成させることでも合意した。インド側は工業団地の追加整備を韓国側に要請した。12億の人口を抱えるインドは世界2位の内需市場を持つ。
両国は18日、二重課税防止協定、海運・物流分野での協力覚書など7つの協定や覚書を結んだ。