【社説】韓国、高成長のインドで商機をつかめ

 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は18日、来韓したインドのモディ首相と首脳会談し、両国関係を「特別戦略的パートナー関係」に格上げして経済協力を一段と強化することで合意した。モディ首相は昨年5月の就任後、製造業の発展を軸とする経済政策「モディノミクス」を掲げた。国内総生産(GDP)に占める製造業の割合を現在の15%から5年以内に25%に引き上げ、1億人の雇用を創出するという構想だ。

 モディノミクスが加速する中、海外ではインドが中国を超える新興国の強者に浮上するとの見方も出ている。モディ政権の発足後、インドに対する外国人直接投資は前年比30%増の412億ドル(約4兆9000億円)に上った。株価も20%を超える上昇を記録した。国際通貨基金(IMF)は、今年のインドの成長率は7.5%で中国の6.8%を上回ると予測している。

 韓国大企業のうちではサムスンやLG、現代自動車などが1990年代にインドへ進出したが、その後はこれといった成果が出ていない。ポスコのオリッサ州での製鉄所建設計画は住民の反対などで10年にわたり足踏み状態だ。韓国からインドへの投資件数は2008年の215件をピークに減少し、昨年は131件にとどまった。一方、中国や日本がすでに数百億ドル(100億ドル=約1兆2000億円)に達する投資計画を提示しているのをはじめ、最近になって各国がインドへの進出を急いでいる。

 モディ首相は本紙とのインタビューで「インドを未来の製造大国に育てるプロジェクトにおいて、韓国以上のパートナーはいない」と述べ、韓国に手を差し出した。インドとの貿易額は年間180億ドル(約2兆2000億円)で韓国の貿易総額の1.6%にすぎず、これから増える余地が大きい。韓国政府はこの機会に、インドが世界経済の成長エンジンに台頭することに伴うチャンスを最大限活用するための経済協力策を講じるべきだ。

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