女子サッカー:韓国代表入り目指す在日3世カン・ユミ

坡州NFC入所「サッカーファンの父にゴールをプレゼントしたい」
来月7日カナダW杯開幕
「日本は11年W杯優勝で女子サッカーブーム、韓国女子も祖国に希望を」

 中学校に入学して日本人の友達と一緒に「さくらガールズ」でサッカーを続けたカン・ユミだが、韓国の高校に進学することにした。「韓国国籍があったので、サッカー選手への道を歩み始めた以上、絶対に韓国代表になろうと思いました」と言う。そして、韓国女子サッカー界の名門・ソウル東山情報産業高校に入学した。このころから日本名「ひろみ」ではなく、パスポートに記載されている韓国名「ユミ」を使うようになった。「裕美」という漢字を韓国式に読めば「ユミ」になる。

 しかし、それまで韓国語と言えば「アンニョンハセヨ(こんにちは)」「コマプスムニダ(ありがとう)」しか知らなかったため、練習で苦労した。これまで育ってきた場所を離れての生活ということで孤独感も募り、毎晩電話機を握ったまま泣いた。3カ月目から徐々に韓国語に慣れて、練習が楽しくなってきた。「1年先輩の池笑然(チ・ソヨン)選手(チェルシーLFC)を見て、ドリブルやシュートなどのいいところを習うことができました。私が漢陽女子大学に進学したのもすべて笑然先輩の影響です」。2008年にはアジア・サッカー連盟(AFC)U-19(19歳以下)選手権に出場、4試合で5得点を決めた。その後、あこがれの池笑然と共に2010年のFIFA U-20 W杯にも出場した。

 カン・ユミの最大の目標はW杯優勝と韓国女子サッカー復活だ。「日本女子代表が11年のドイツW杯で優勝した時、日本では『澤穂希(さわほまれ)ブーム』が巻き起こりました。その年、日本人たちは東日本大震災などで失意に陥っていました。日本代表のキャプテン澤穂希選手が女子W杯大会で最優秀選手や得点王(5点)になり、日本を優勝へと導いたことは日本人たちに希望を与えました。その後、女子サッカーブームが起きたように、私も世界の舞台で活躍して韓国女子サッカーブームを巻き起こせるような選手になるのが夢です」

 韓国代表チームは20日、米ニュージャージー州に向けて出発し、米国代表チームと親善試合(31日)を行った後、来月4日に決戦の地カナダに向かう。来月7日にカナダで開幕する女子W杯で、韓国はブラジル(10日)、コスタリカ(14日)、スペイン(18日)とのグループリーグ3試合に臨む。

坡州=ユン・ドンビン記者
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