米石油ブーム、再開の兆し-一部のシェール層でリグが再稼働
2015/05/11 09:53 JST
(ブルームバーグ):石油ブームはやはり終わっていないようだ。
米油田サービス請負会社ベーカー・ヒューズ の8日の発表によれば、ノースダコタ州バッケン シェール層にあるウィリストン盆地で5カ月ぶりにリグ(掘削装置)1基が、その後米最大規模の産油地帯であるパーミアン盆地でも1基がそれぞれ稼働を再開した。
米国の石油掘削低迷は過去最悪で最も長期にわたっていたが、EOGリソーシズ やパイオニア・ナチュラル・リソーシズ などのシェール層開発各社は掘削を再び増やす準備を進めている。原油価格が昨年後半に49%下落したことを受け、米国では昨年10月以降、リグ稼働数が50%余り落ち込んでいる。原油先物は8日終了週に1バレル=60ドルを上回ったが、リグの稼働再開により不安定な価格上昇局面は終了する可能性がある。
BNPパリバ の商品市場戦略責任者、ハリー・チリンギリアン氏は電話インタビューで、「抑制されていた多くの供給が再び市場に流入しつつある。一部企業が掘削を再開しているだけではなく、未完成の井戸が4000本余りある」と指摘。「そして、市場は50ドル台半ばに容易に下落するかもしれない状況だ」と述べた。
一部の油田ではリグの稼働が再開しつつあるが、全米のリグ稼働数は引き続き落ち込んでおり、8日終了週には11基減って4年ぶりの低水準となった。
原題:America’s Oil Boom Is Sputtering Back to Life One Rig at a Time(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:サンフランシスコ Lynn Doan ldoan6@bloomberg.net
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更新日時: 2015/05/11 09:53 JST