【前説】
僕、オムライスって家で作ってもらったことがないんですね。
成績が上がった時に、小学校の終わり頃…
父親に連れて行かれた洋食屋さんで初めて食べたんです。
食べていると美味しいですが、ワクワク感の方が強かったです。
確か、伊丹映画の「タンポポ」でも観たことがありましたし
ドラマ「ランチの女王」でもオムライスはテーマでした。
いつか、沢山食べたいと思うと同時に「作りたい」も強かったです。
で、その念願が叶ったわけです。
ただ、作ってみて感動が全くないんですね。
安堵感はあっても、ちっとも面白くない。
これ、一人暮らしの人が料理を充実させないのが何となく解ります。
どうしてチキンライスじゃダメなのか?
「別にチキンライスだって良いじゃないか」と、僕の心がそう思ってます。
「何故、チキンライスじゃダメなんですか? オムライスでなくても良いじゃない」
と、どこかで思っている本音がちらほらしてきます。
僕、チキンライスは美味しいご飯だと思ってます。
チキンライスですから、鶏肉を使うわけです。
この場合、ウインナーや魚肉のソーセージ(通称 ギョニソ)や豚の挽肉は別。
でも、オムライスの方が世間の人気って高いんですよ。
昔、付き合ってた女性から同意を求めてくるように・・・
「オムライスが食べたいよね~?」と言われました。
けど、僕の心の中では「チキンライスだって変わらないでしょ」と
アッサリしたことを考えているんです。
でも、この考えを口にすると〝口撃〟されますよね。
「女の子は、オムライスが好きなのっ!」って。
僕、この根拠が全然理解できないんです。
何故、好きなのに作れないのか? また、その努力をしないのか?
本当に好きなら、何故食べる頻度が少ないのか?
男性が頻繁にラーメンを食べるように、どうして頻度の低いものに
「女の子はオムライスが好きなのっ!」って言えるのか?
男性だって少なからず「オムライスは好き(はーと)」って人はいるはず。
作ってみて感じた虚しい空気
やっぱり、あれほど憧れていたオムライスでも作っているうちは良いんです。
けど、作り終わってからの恥ずかしさのような心持ちと、虚無感・・・
誰に提供するわけでもないし、まして作ってもらった感動があるわけでもない。
では、オムライスって誰のためにあるんだ?と云うのが今日のブログの主旨です。
初めに薄焼きを作って、チキンライスを巻いたものです。
一般的なオムライスですよね。
でも、思ってしまったんです。
一人暮らしでオムライスを作ってる後姿を想像したり
食べる時に独り言で「いただきま~す」なんて言ってる僕を。
やっぱり、気持ち悪いんですわ。
一応、切ってみました。
鶏肉がゴロっとしてる方が好きなので、大きめにしたり
これは考えている時の方が数倍楽しかったんです。
ベチャっとしたチキンライス&ケチャップライスは好きじゃないので
あまり強い味じゃないチキンライスを包んでます。
ケチャップと合わせて丁度良い塩梅に。
食べている時は「ま、こんなもんか」と云う気持ちです。
作っている時ほどの高揚感はありませんでした。
なんとなく解ってきたのですが、作る側にいるか?作ってもらう側…
どちらかにスタンスを置いた方がオムライスは楽しめるんじゃないかな?と。
これ、野球で例えればエースで4番であったり
サッカーで言えば、10番タイプのファンタジスタが一人でゴールして
一人でスイーパーまでこなすようなもの・・・
これは、マイセルフしちゃいけないんだと思います。
再チャレンジ…その先にあった見たこともない光景
前回、食べる時に少なからず気持ちが折れて行ったことと比べて
「今回はどうなのか?」と云う検証です。
検証は〝モノや人やコトに向き合ってひっそり検証する〟・・・
そして〝飽きたらひっそりやめる〟が僕の所長の考え方なので(笑)
今回はトロっとした卵のオムライスです。
巻くよりこちらの方が簡単で短時間にできました。
でもオムライスでも、ケチャップ派とデミグラスソース派の無益な争いを
この目で沢山見てきました。
ですから、僕はそこに一つの解決を導き出したんです。
〝どっちだって良い〟と。
甘さが好みな人はケチャップに行くだろうし
デミグラスソースの方が華やかで美味しいと。
昔、アルゼンチンの英雄と言われたマラドーナが記者にこう質問されました。
「貴方とペレ、どっちが上か?」と。
マラドーナは答えました。
「ペレのお袋はペレだって言うだろうし、俺のお袋は俺だって言うさ」と。
上に掛かるものが主役ではないオムライスに、帽子なのか?ヘルメットなのか?
そんなことを考えていても始まらないんです。
ただ、検証中にオムライスを複雑にしている3つの関係…
・ケチャップなのか?ソースなのか?
・卵は巻くのか?軟らかい方が良いのか?
・チキンライスなのか?ケチャップライスなのか?
こういうことが、オムライスを取り巻く環境を複雑にしているように思いました。
所長、如何でしょうか?
デミを掛け、生クリームも流してみました。
原価計算として、298円。
ただ、デミグラスソースを買った時の丸々の値段を計上していません。
全体量の使った分だけの計算なので、そこは細かすぎるのでやめましたw
要は、このタイプのオムライスはデミグラスソースがあるうちは何回でも作れます。
しかし、カロリーと一回に温めるデミグラスソースの光熱費が馬鹿らしい。
そんな検証を立ててみました。
傾向と対策
このくらいのデミグラスソースを温めるのに
ソースパンの小さなものがなければ、鍋の縁にデミグラスソースが持って行かれる。
そんなことも書き足しておいた方が良さそうです。
対策としては、樹脂製のヘラ(洗い物が増えます)で解決できるでしょう。
そして、メンタルですね。
今、こうして作り終えて実感として心に宿るのは・・・
〝ムシャクシャしていた〟
〝何でも良かった〟
〝今は反省している〟
こんなところでしょうか?
前にも増して虚しい気持ちが漂っています。
言葉にするなら〝寂寥感〟です。
オムライスを美味しくする、または楽しくする調味料は
〝誰かと一緒に食べる〟ということも立証されました。
ですから「女の子はオムライスが好きなのっ!」ってのは
特に関係がなかったようです。
この場合〝オムライスを食べてる私、カワイイ〟が相当しそうです。
これについては当検証室分室の預かりではありませんので、またの機会に。
所長宛てまとめレポート
簡単に分かり易くまとめるので「A・B・C・D」評価でお願いします。
・オムライスは一人で作って食べるものじゃない
・オムライスはケチャップ派とデミグラスソース派が凌ぎを削り合っている
・上に掛かるケチャップやデミグラスソース、卵の薄焼き&ゆるふわ
またはチキンライスか?ケチャップライスか?の〝オムライス三國志状態〟
・国連では紛争地域に指定されている
・バリエーションが増えたので、世界規模的な紛争を抱えた
(カレーソース・ホワイトソース・トマトソース・和風)
・使用する油脂でも風味が変わる
(バター・マーガリン・サラダ油など)
・お弁当にすると上蓋にケチャップが着いてしまう・・・
・ケチャップで名前&ハートを描かれると恥ずかしい
・チキンライスにスクランブルエッグを加えても特に見た目以外は変わらない
・本質はご飯を炒めることである
(チキンライスか?ケチャップライスの選択権)
・「ソースは弱火、恋は強火。」
(ランチの女王から)
・最終結論は〝洋風親子ご飯〟
以上、検証でした。