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 外務省は、シリアへの渡航計画を理由に旅券を返納させた新潟市のフリーカメラマン杉本祐一さん(58)に対し、渡航先を限定する条件付きの旅券を発給する方針を固めた。

 外務省幹部によると、杉本さんは3月20日に新しい旅券の発給を申請。返納された旅券は失効していないため、旅券法の例外規定に基づき、シリアなど渡航できない国を明記した条件付きの旅券を二重に発給する方向で最終調整している。 杉本さんは取材で2月末にシリアへの渡航を計画。外務省は自粛を要請したが応じなかったため、同月上旬に旅券法に基づき旅券を返納させていた。

 これに対し、杉本さんは6日、「観光地へ行くつもりはない。紛争地へ行けないのならパスポートがないのも同じ。仕事を失っているのと同じ状況だ」と語った。