皆既月食:夜桜と競演、珍しく 次は18年1月
毎日新聞 2015年04月04日 21時25分(最終更新 04月04日 23時39分)
満月が地球の影にすっぽりと隠れる皆既月食が4日夜、東日本を中心に観測された。桜が見ごろの時期と重なるのは珍しい。次に日本で見られるのは2018年1月31日。
皆既月食は、太陽と地球、月が一直線に並ぶことで生じる。太陽光が地球の大気によって屈折・散乱して、赤い光だけが月に届くため、赤銅色に見えるのが特徴で、前回は昨年10月に起きた。
この日、東の空に上がった月は午後7時15分から欠け始め、同8時54分から12分間、皆既食になった。
桜の名所として知られる宇都宮市の八幡山公園では、大勢の花見客が夜桜と皆既月食の競演を楽しんだ。
公園内の約800本の桜はちょうど満開となり、3日からはぼんぼりも点灯されている。花見客らは桜の下で雲が切れるのを待ち、ようやく顔を出した月が欠けた状態から皆既食になると、「赤くなった」と歓声を上げていた。【河内敏康、長田舞子】